(画像)Alexander Khitrov/shutterstock
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北朝鮮“謎の短髪女性”の正体…正恩氏の異母姉『金雪松』は“金ファミリーの黒幕”の可能性

ここ数カ月、金正恩総書記の随行員として新たに登場した短髪女性に注目が集まっている。


「初めてこの女性が北朝鮮メディアに登場したのは、2月26日に開かれた党初級書記大会でした。その後、4月に入って頻繁に姿を見せるようになり、14日の高級住宅区の竣工式では、群衆の中を歩く正恩氏のすぐ後ろ、党幹部よりも前に出て見守るなど、その立ち位置が話題になりました」(北朝鮮ウオッチャー)


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正恩氏に随行する女性といえば、かつては妹の金与正党副部長、現在はモランボン楽団の歌手だった玄松月党副部長など、特別な存在に限られている。


そんな中、北朝鮮の専門サイト『NKニュース』は、この女性が正恩氏の異母姉・金雪松(キム・ソルソン)氏である可能性が高いと報じた。


「与正氏と雪松氏を出自で比較すれば、圧倒的に雪松氏に軍配が上がります。1974年12月30日に、正恩氏の父・金正日総書記と正妻の金英淑夫人との間に生まれ(現在47歳)、命名したのは正恩氏の祖父である金日成主席。そのかわいがりようは、尋常ではなかったといわれます」(北朝鮮の元大学教授)


雪松氏は大学卒業後、労働党の主体思想や政策方針を国民に浸透させる宣伝扇動部に所属し、間もなく副部長に就任している。フランスに留学経験があり、ロシア語、中国語など5カ国語を操る才媛で、IT分野にも詳しいという。

正日氏からの遺言が…

正恩氏と与正氏の母親である高容姫氏(正日氏の愛人)が、2004年5月に死去した後は、正日氏が亡くなるまで身の回りの世話をしていたそうで、正日氏は雪松氏の自宅で亡くなったとも伝えられている。

「雪松氏は正日氏の身辺保護と日程管理などを担当しており、当時、彼女が正日氏に同行する場合は、軍服を着て中佐の階級章を着けていました。高氏なき後は女帝として君臨していましたが、その後は消息が途絶えていました」(前出の北朝鮮ウオッチャー)


現在は党中央委員会の秘書室長のような存在で、与正氏よりも立場が上という説もある。


正日氏は11年12月17日に死去したが、その2カ月ほど前に『10・8遺訓』と呼ばれる遺言を残している。そこには「雪松について」という項目があり、以下のように書かれているという。


「正恩の補助者として準備させ、支えてあげること。また、国内外のすべての資金管理は金敬姫(正日氏の実妹)が行い、敬姫ができない場合(現在、病弱といわれる)は、雪松が引き受けること」


つまり、雪松氏は金ファミリーの金庫番、黒幕として君臨しているのである。今後も彼女の動向から目が離せない。