(C)Andrii Vodolazhskyi / Shutterstock
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新型コロナ感染者“再増加”も「変異株BA.2」が猛威を振るわないのはナゼ?

「新型コロナの発生状況は世界的に見ても徐々に減っています。日本のオミクロン発生状況を週単位で観察すると、韓国、ドイツ、フランス、米国に次いで5番目の多さです。現在、オミクロンの新規変異株BA.2の感染者が全国的に増えている。ただ、欧米の現状から考えると、このオミクロンの変異株がさらに悪さをするとは思えません」


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こう指摘するのは、公衆衛生が専門の医師で作家の外岡立人氏である。


5月4日までに京都大学の西浦博教授(感染症疫学)らのチームは「新型コロナウイルスの変異株の中で、オミクロン株のように従来株やアルファ株などとは性質が異なり、流行に大きな影響を与えるウイルスは、今後も数年に一度の割合で出現する」との試算をまとめている。一般的に新型コロナワクチンは、オミクロン株に対しては効果が弱まるとされるが、新規変異株BA.2は当初の予想とは裏腹に感染拡大していない。


「理由として考えられるのは、それまでのワクチン接種で培った集団免疫のレベルが予想外に高かったことです。それがオミクロン系の変異株であるBA.2を強力に抑えているのではないでしょうか」(外岡氏)

マスクの有無は関係なし!?

それにしても、数年に一度、世界流行するウイルスが発生するとなれば、引き続き警戒が必要だ。

「32の国と地域にわたり8000人を超える症例が報告された、あのSARSコロナウイルスでさえ、変異して普通の感冒(かぜ)になってしまった。何も悪い状況ばかり考える必要はないと思いますよ」(同)


全国的に見ると、コロナ感染にはバラつきがある。


「沖縄は流行のピークを上回る可能性があります。マスクを着けても、咳、くしゃみ、大声で会話をすることで、エアロゾル粒子に混ざってウイルスが飛散する。つまり、マスクと肌の隙間を通して飛沫がジェット気流に乗りエアロゾル化して空中に漂う。それがオミクロン感染の中心であることを考えれば、マスクをする、しないは、あまり感染とは関係ありません」(同)


GW明けの新規感染者急増は仕方ないのか…。