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JRA重賞『ヴィクトリアマイル』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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先々週の天皇賞・春の馬連&3連複的中に続き、先週のNHKマイルも馬連的中で「GⅠ連勝だ~!」と吠えてみたものの、その内実は、2週続けてほぼチャラ。先々週がややトリガミ、先週が気持ち程度のプラスでは、とてもじゃないが威張れない。

そのNHKマイル。軸1頭の福永セリフォス流しに徹するのではなく、とりあえず厚目に4頭ボックスにしたのが功を奏した。アーリントンC勝ちの川田ダノンスコーピオン、〝NHKマイルC男〟横山典のマテンロウオリオンと入って、4、3番人気の決着で馬連2490円はある意味オイシイ。

セリフォスは内の悪いところを通ったのが災いしてか、直線垂れて4着の無念。代わりに3着に飛び込んで来たのが、あっと驚くペケ人気の菅原明カワキタレブリーとは…絶句であった。菅原明は若手のご贔屓騎手の1人だが、さすがに今回は買えなかった。一瞬たりとも考えなかった、と正直に告白しよう。よく〝ホントはチラっと考えた〟とか〝イヤな予感して買おうかと思ったんだよな〟とかの後付けコメントがあるが、これほど見苦しいものはないからね。

NHKマイルで最低人気の激走は2007年3着のムラマサノヨートーがあるが、もう15年も前の話だし…。で、再び1、2番人気が4、5着と馬券にからまず、受難再び、となってしまった。特に1番人気は今年のGⅠで一度も勝てていない惨状で、まだまだ続きそうだ(障害なら中山グランドジャンプでオジュウチョウサンが勝利しているけど…)。

ということを念頭に置き、大好きな〝熟女のマイルGⅠ〟ヴィクトリアマイルに駒を進めたい。一見、吉田隼ソダシ、池添ソングライン、松山デアリングタクト、川田レイパパレの〝4強〟で固そうに映るが、前出の07年を思い出そう。NHKマイルの大荒れの余波なのか、この年のヴィクトリアマイルも松岡コイウタが12番人気で勝ち、2着に9番人気の柴田善アサヒライジング、3着に8番人気の藤田(伸二)デアリングハートと来て、大波乱となった過去がある。ちなみにヴィクトリアマイルでの最低人気馬の激走といえば15年の3着ミナレットが思い出される。

アイドルホースのソダシは完全スルー!

果たして歴史は繰り返されるのか? それとも案外〝4強〟で固く収まったりするのか? 無い知恵を絞り、ネジリ鉢巻きして1週間。熟慮した結果、〝4強〟の一角、あるいは二角崩しはありそう、ということだ。まずソダシは無視する。昨年の秋華賞以来、ダートに転戦しても、ずっと〝イラナイ〟と言い続けているので、また芝に戻してきたココも、行きがかり上、完全スルーする。もし来たら? アイドルホースをシカトしてすみません、と謝るしかない。

で、残った〝3強〟の中で、贔屓度から言えば、松山デアリングタクトなのだろうが、何せ13カ月ぶりの〝超テッポウ〟が利くのかどうか、休養明けは3戦2勝2着1回の好成績だが、1年以上のブランクだけになあ…と少し躊躇する。ソングラインも同様に海外出走&休養明けだけに、一番無難なのは残るレイパパレか。鞍上の川田もNHKマイルを制して勢いがあるし。この3頭に福永アンドヴァラナウト、レーンのテルツェットを加えた5頭ボックスが基本線。一応本命レイパパレ、対抗デアリングタクトから、GⅠ馬だし、ご贔屓・幸が乗り続けるアカイイト、前年3着で〝リピーターの法則〟を信じて戸崎マジックキャッスルも加えようかな。

〝映画連想馬券〟は、レイパパレの〝レイ〟やアンドヴァラナウトの父キングカメハメハを見ると、やっぱりハワイを連想する。実は、行ったことないんだけどね。往年のキャバレー・チェーンの〝ハワイ〟なら何度も行ったことあるゾ(笑)。題名そのものズバリ『ハワイ』(65年)はジュリー・アンドリュースによる、いわば〝ハワイ伝導開拓史〟みたいな大作で、子供の頃、ジュリーが主演だから、ハワイを舞台にしたミュージカルかと思って観たら、3時間以上もかかるマジメな映画だったので、往生した記憶がある。その点、マイルのレースは1分半強で終わるからね。

最終的な買い目は、①②⑬⑮⑱馬連&3連複のボックス。①と⑬から④と⑭へ馬連及び①⑬縛りで④⑭へ3連複を少々。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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