新庄剛志 (C)週刊実話Web
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ビッグボス『新庄劇場』インスタライブ配信!? ファン獲得へ“試合中のベンチ”中継

ゴールデンウイーク中の5月6日に、球団最速となるシーズン33試合目で自力優勝が消滅した日本ハム。「優勝は狙わない」と宣言していた〝BIGBOSS〟こと新庄剛志監督は涼しい顔だが、球団首脳は「この大事な時期に」と頭を抱えている――。


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北海道日本ハムファイターズは、来季から約600億円を投じて建設が進む「エスコンフィールド北海道」(北広島市)に本拠地球場を移す。その年間シートの新規申し込みが6月にスタートするからだ。


年間シートは全50種類あり、値段は21万2300円から、最も高いバックネット裏のダイヤモンドクラブシートは156万2000円。自力優勝消滅でファン離れが起きれば、売り上げにも響く。そこでBIGBOSSが持ち出したのが、前例のない「人気アゲアゲ策」だった。


「それが、監督就任以来、温めてきたインスタグラムライブ。試合中、ベンチの一喜一憂を生配信するというもの。新庄ハムは、奇襲あり、サインミスあり、失策ありと、見どころ満載。ミーティングでの相手投手の攻略ポイントや自軍投手への指示も手の内を明かすようだ。陽動作戦の狙いもあり、両ベンチの化かし合いも、今後は見どころとなるだろう」(スポーツ紙デスク)


生配信を巡っては、各方面との話し合いが難航していた。好転したのは、世界最高峰の自動車レース、F-1をオンラインでストリーム再生するNetflix(ネットフリックス)の『栄光のグランプリ』が世界的に大ヒットしたことが大きい。

“秘蔵っ子”たちの覚醒はじまる

プロ野球でいえば、阪神、巨人、ソフトバンク的なフェラーリ、メルセデス、レッドブルでなくとも、ドライバーやその家族、チーム監督、裏方の人間ドラマに焦点を当てれば、視聴者を取り込める――。それが分かったことで、プロ野球も「新庄劇場」で社会実験の流れになったという。

「オンラインストリームの利用者の多くが、10代後半から30代。日本のプロ野球は、この世代のファンが少ないことに頭を痛めていました。そこで、若者のファンを増やす方策を模索するなかで、新庄監督が求めていたインスタライブ配信の評価が高まったのです」(プロ野球OBの解説者)


毎年、優勝争いを展開する巨人やソフトバンクの〝ピット(ベンチ)ワーク〟を生配信してもサプライズは期待できないが、常にハプニングと隣り合わせの新庄ハムなら話は別。放送事故の可能性も付きまとうため、なおさらだ。


一方、BIGBOSSがキャンプから水をやり続けた〝秘蔵っ子〟たちは覚醒の兆しを見せている。純粋な選手たちへの助言や称賛、叱責も、ファンの興味をそそるだろう。


覚醒の筆頭株は、プロ11年目の松本剛外野手。楽天に移籍した西川遥輝外野手の穴を埋めるどころか、開幕4番に抜擢されるや首位打者(5月9日現在、打率3割5分2厘)を維持している。


投手では、4年目の吉田輝星。救援に配置転換したことで9試合連続無失点という好投を披露し、初ホールドを記録するなど覚醒は本格化した。ロッテ・佐々木朗希投手の完全試合が刺激となり、うなる速球に磨きがかかった。


これに、〝未完の大砲〟清宮幸太郎内野手が覚醒すれば…そんなBIGBOSSの思いが通じたのか、こどもの日の楽天戦では、プロ5年目で初の2打席連続ホームランを放った。右脇腹を痛めて離脱したチームの主軸・近藤健介選手の代役をきっちりこなした。


「チームに投手3人、野手4人のタレントを作る。そこからが勝負」というのがBIGBOSSの基本戦略。まだチームの勝利には結びつかないが、頭角を現しつつある若手の覚醒を感じ取ったからこそ、インスタライブ実施に舵を切ったのだ。

“新庄劇場”Netflixでも配信か!?

BIGBOSSには、引退後の2010年に移住したインドネシア・バリ島での生活や現役復帰を目指してトレーニングする姿や、2年前に48歳で受けたトライアウト受験時の模様、昨秋の日本ハムからの監督要請と就任、吉村浩前GM、稲葉篤紀GMとチーム再建に取り組む様子など、内輪の映像がふんだんにある。

これらのコンテンツと生配信を合わせれば、オフには1つのドキュメンタリー作品を制作できる。NetflixはF-1に続き、ゴルフのPGAツアーやテニスのグランドスラム、自転車のツール・ド・フランスの制作を検討しているとされ、新庄ハムも候補の1つとの情報もある。


「カーマニアの新庄監督は、開幕戦ではマクラーレン(約3000万円)のスーパーカーで、5月はフェラーリF40(約2億円)に乗って球場入りした。いずれも高額のレンタルだが、そこに透けて見えるのがNetflixを意識したパフォーマンス。思いつきや道楽では、決してない」(前出のスポーツ紙デスク)


優勝争いに焦点を当てたテレビの野球放送とは一線を画し、ドキュメント番組としてシリーズ化すれば、大ヒットの可能性がある。BIGBOSSと親しいメディア関係者によれば、来年のシーズン2で戦力を整え、3年目のシーズン3で優勝するのが工程。監督退任後は「球界のエグゼクティブ・プロデューサー」を思い描いているのだという。


インスタグラムのフォロワー数が100万人を突破している新庄監督のライブ配信に、球界とテレビ業界は戦々恐々としている。