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那須川天心VS武尊“世紀の一戦”を前に飛び出した格闘技界の闇

(画像)ShotPrime Studio / shutterstock

今や国内最高峰の格闘技イベントとなったRIZINに、反社会的勢力がらみのスキャンダルが飛び出した。

発売中の『週刊ポスト』のスクープ記事によれば、RIZINの榊原信行CEOが、やっかいな交渉事などを頼んでいたという人物について話している音声データが流出。それを入手したジャーナリストに500万円の〝口止め料〟を支払ったがトラブルに発展し、警察沙汰になっているというのだ。

「榊原さんは、かつて大ブームを巻き起こした格闘技イベント・PRIDEの代表を務めていた時代にも、反社会的勢力との問題が取り沙汰され、中継していたフジテレビが撤退。資金繰りが悪化し、PRIDEは2007年に他団体に買収され、その歴史に幕を閉じることになった経緯がある」(格闘技ライター)

しかし、15年にRIZINを立ち上げ、フジテレビと再びタッグを組み、女子格闘技もゴールデンで放送するなど完全復活を遂げている。

かつての反省からか、RIZINの公式サイトには《暴力団等の反社会的勢力排除宣言》と題したページも掲載。《反社会的勢力に対し、フェデレーション全体として毅然とした態度で臨み、一切の関係を遮断します》などと宣言していたが…。

“グレーな人物”を介して…

「こうした格闘技の興行は、昔からやっかいな話やトラブルがつきものです。地方に行けば、その地元の裏社会の大物に筋を通さなければ妨害されたり、出場選手の所属団体とトラブルになった際に反社会的勢力が出てくるケースもある。RIZINとして直接、反社とやりとりすることはないでしょうが、裏社会に話をつけることができる〝グレーな人物〟を介して、何らかの交渉事を行っていたとしても不思議ではありません」(前出・格闘技ライター)

榊原CEOは、〝世紀の一戦〟とされる那須川天心VS武尊をメインとした『THE MATCH 2022』(6月19日・東京ドーム)の大会実行委員にも名を連ねている。今回の報道で、同大会の開催に影響はないのか。

「榊原さんは、この問題に毅然とした態度で臨んでおり、『THE MATCH 2022』も予定通り開催すると宣言。試合を中継するフジテレビも静観の構えを見せていますから、問題なく開催されると思いますよ」(同・ライター)

RIZINも、7月2日に沖縄県で開催される大会で、人気ファイター・朝倉海の復帰戦が行われるという。RIZINサイドは、事件自体は警察に任せ、報道に関しては法的措置を取ると明かしているが、同時に格闘技ファンに対して詳しい経緯の説明が求められる。

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