華奢(きゃしゃ)なイメージの“銀幕女優”が主流だったところにテレビが普及し、「グラマー」や「ボイン」が自慢のダイナミックな“TVスター”が登場。当時の『週刊実話』は彼女たちの「太もも」に着目していた。
●昭和57年4月15日号掲載『日本一太ももスターSEXYカルテ見ごろ食べごろピチギャル大集合』(5)年齢・肩書等は当時のまま
烏丸せつこは、トシ上の男を取り込む本能的なコケティッシュさがあるという。
朝日新聞外報部デスクの筑紫哲也氏との対談で、「筑紫さんは、奥さんと別れられる?」「んまあ、別れてないんだから別れられないんだろうなア」「でしょうね。それが、捨てられる人もいるんだよね」と、微妙ないい回しをしたことがある。その“捨てられる人もいる”というのが、彼女の相手で所属するプロダクションの社長である。二十一歳トシ上の四十六歳。
彼女とウワサにのぼったのは荒木一郎、筑紫哲也、東陽一など、中年男たち。
「ハハハ…もちろん、わたし、いままでウワサになった人、みんな好きですよ。でも“好き”ということには、いろいろな意味があるでしょ。わたし、これまで、中年キラーとか、恋多き女とかいわれてきましたけど、愛情ということでは、そうでもないんです」
所属プロの社長とのことも、そういうのとは少し違うという。
「社長さんとの好きは“相性”という意味なんです。わたしが、男の人のことを話すときは、いつも、社長さんのことを頭において話してきましたから、そういうことが、中年キラーなんて呼ばれるんじゃないですか。とにかく、いま、わたしは、彼のことが好きですね」
ズバリといってのける。ま、彼女が社長が好きだということは、このさい、ワキにおくとして――。
役者はみんな“ごっこ”だと思うわ
なにしろ、カーラジオのクラリオン・イメージガールコンテストで選ばれただけあって、そのプロポーションはバツグン。身長一五八センチ、バスト八六センチ、ウエスト五九センチ、ヒップ八六センチのプロポーションは、ヌードで、若手ナンバーワンの折紙つき。
「ポルノ女優なんか、足元にも及ばない」といわれるほど、映画『マノン』でみせたバストは、たしかにボインで、ピンと三十度の角度で上を向いたトップも、すごく、セクシーだ。だが、八六センチのヒップから伸びる脚、太モモが、キリッとしまっていて、カモシカのよう。
イメージガールのときには、年齢のサバを読んだが、「そんなの、二つ三つ若くいったって、よけりゃいいじゃないの」といった声があったほど、セクシーな体だ。
濡れ場についても「ドラマは人間の生活を描くわけだから、ハダカになったりするでしょ。わたしも、相当なスケベ。役者は、みんな、お医者さんごっこの、延長みたいなもの。“ごっこ”だと思うわ」と、スパッといってのける。
実にアッケラカンとして、本音でものをしゃべる。だから、ツッパリとか、気が強いと思われている。たしかに「ハイ」とか「イイエ」というタレントとちがって、気にいらなければ、フクレルし、怒りも表情に出す。が、一度、心を許した相手には、トコトンたよりきるという“女っぽさ”がある。
社長とは、会いたい時に会って、へんな束縛しあわずに生活している。そんな生活が似合う“成熟”した女性である。
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