現代ではSNSや公式HPなどでの報告が主流だが、昭和の芸能人の「結婚会見」や「披露宴」はド派手だった。スターの皆さまが本誌の取材に答えてくれた珠玉の“プロポーズ名言・珍言集”をプレイバック!
●昭和57年3月11日号掲載『プロポーズ名セリフ珍セリフ』(1)年齢・肩書等は当時のまま
甲斐バンドのリーダー・甲斐よしひろが、女優の竹田かほりとの結婚を発表したのが、二月一日。竹田は、はや妊娠五カ月の身重で、七月上旬に出産の予定だ。
「ボクと彼女が初めて出会ったのは、三年前。ボクが担当するDJ番組に彼女がゲスト出演したときなんです。その後、ボクは結婚、おととしの十月に離婚したんですが、彼女と再会したのは昨年なんです。
で、両方が、ごく自然な形で、愛し合うようになったんですが、プロポーズのセリフはボクは改まってしていないし、彼女のほうからもありませんでした。だから、どうやってプロポーズしたのかと聞かれると、困ってしまうんです。
彼女と結びついたのは、日時は、キチンと覚えていませんが、男と女が、いつしか愛し合い、自然の成り行きで、お互いに体も結び合ったとしかいいようありません。それで、ボクは彼女のことを深く知ったし、彼女も、ボクのことを、よく理解してくれました。当然の成り行きで、子どもを宿したのだから、ハッピーなことだと思うんです」
「子どもができたら音楽も変わる」
「挙式をしないのは、彼女の体が不安定な状態で心配であることと、ボク自身が、離婚の“前科持ち”であるので、おだやかに籍を入れるだけにしたい、という考えだったからです。
彼女は“前を向いて歩いていけるのがうれしい”といい、いまは、丈夫な子どもを産むことに専念しています。
ボクも、ことし前半は、コンサートツアーは休んで、彼女が丈夫な子どもを産むように協力したい。後半は、またツアーをやります。
所属レコード会社東芝EMIとの新契約も完了したので、がんばっていきたい。
結婚して、子どもが産まれれば、音楽も変わるでしょうが、根本は変わりません。彼女は、芸能界を引退して、出産、子育てに、専念しますが、とても考え方もしっかりしていて、いい母親になると確信をもっています。
プロポーズのセリフは? と聞かれ、これが答えにならないかも知れませんが、自然に愛し合い、自然に結ばれた、というのがボク自身の、イツワリのない回答です」
甲斐は、昨年九月に、自分のための事務所『ビートニク』をつくり、新興ミュージックから独立したが、それと同時に、竹田かほりとの結婚の意志を固めていたようだ。
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