ロシア&北朝鮮“極悪コンビ”結託! 金正恩がプーチンに「核弾頭」おねだり
ロシアと北朝鮮が結成した「核同盟」が、極東アジアを混乱の渦に巻き込んでいる。
4月19日付の韓国紙『中央日報』は、北朝鮮が3月24日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」の発射実験を行った際、ロシアと中国の軍用機が韓国の防空識別圏内に侵入したが、韓国軍は事実を公開していないと報じた。
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航空自衛隊による3月の緊急発進(スクランブル)は、対中国機が34回 対ロシア機が20回の計54回に達するが、日本の防空識別圏内に侵入したケースはなく、韓国の方が軍事的な深刻度が高い。
「核兵器を保有する中露が、北朝鮮のICBM発射を支援しているのは明らかです。米本土全域を射程に収める『火星17』の発射は、2月24日に勃発したロシアによるウクライナ侵攻から約1カ月後のことで、NATO(北大西洋条約機構)やG7(先進7カ国)などの緊急首脳会議が開催されたタイミングでした。ロシアが米国を牽制するために、北朝鮮の金正恩総書記をそそのかし、手先として動かしているとしか考えられません」(外交関係者)
だが、北朝鮮のICBMについては不確かなことがまだ多い。
「大気圏への再突入時、ICBMはマッハ20を超える速度に達し、弾頭部分は摩擦熱で4000~7000度の高熱になる。しかし、北朝鮮には再突入の状況を再現できる実験設備がないことから、多くの専門家は技術的に未完成とみています。また、ICBMの軌道を追跡する航空機や艦船も保有していないので、目標に命中するかどうかも分かりません」(軍事ジャーナリスト)
北朝鮮は核保有国と認められる!?
弾頭の重量についても、米国は約100キロ、中国は約300キロまでの小型化に成功しているが、おそらく北朝鮮は500~700キロ程度の段階。そのため「火星17」のように大型で、前近代的なミサイルの実験をいまだに繰り返している。「北朝鮮が最も欲しているのは、ロシアの次世代型多弾頭ICBM『サルマト』の技術です。今年の秋ごろまでに『サルマト』は東シベリアに配備される見通しですが、同ミサイルの技術であれば北朝鮮に流れても何ら問題はない。もし『火星15』や『火星17』が、迎撃しにくい多弾頭型に改良されれば、米国は北朝鮮を核保有国として認めざるを得ないでしょう」(同)
ロシアのウクライナ侵攻で、当初は中立的な立場を守っていた北朝鮮だが、わずか数日後にはロシア支持を表明した。その際、極秘裏にロシアから〝参戦〟を打診され、これに同意したといわれる。
北朝鮮軍は、ほぼ全面的にロシアで開発された兵器を採用しており、軍事理論の面でもロシアとの交流から多くを得てきた。そのような理由から、北朝鮮軍とロシア軍は容易に共闘が可能という見方もある。
つまり、ロシアは北朝鮮に核弾頭の小型化技術などを供与することで、得難い同盟国を対米戦略の先兵として活用することができるというわけだ。
「すでに北朝鮮は、軍需産業を専門に担当している第2経済委員会所属のミサイル専門家や、特殊部隊(第11軍団)を総括する軽歩兵教導指導局の専門家によって、ロシア・ウクライナ戦の観戦団を結成し、実戦の近隣地域に派遣しています。また、北朝鮮人民軍の序列トップである朴正天労働党書記(次帥)が、90日近くも公式の場に姿を見せないのは、彼が観戦団の陰で何らかの極秘任務に当たっていると推察されます」(国際ジャーナリスト)
日本を震撼させる北朝鮮とロシアの同盟関係
さて一方、ロシアのプーチン大統領は、2020年6月に『核抑止の分野におけるロシア連邦の国家政策の基礎』に署名しており、その中で通常戦闘(例えば今回のウクライナ侵攻)でも核兵器を使えることを明言している。「こうしたロシアのやり方は、核(戦術核)の使用で脅して、他国を譲歩させる戦略だとして、欧米諸国から批判されてきました。現在の北朝鮮もロシアに倣い、同じ戦略を行使するようになっています」(同)
4月16日、北朝鮮が日本海に向けて発射した2発のミサイルについて、朝鮮労働党の機関紙『労働新聞』は翌日、「新型戦術誘導兵器の発射実験に成功した。これは戦術核運用の効率を強化するうえで大きな意義がある」と報じた。この中で、北朝鮮が〝戦術核〟というワードを具体的に使ったことが注目されている。
「この発言は『将来的に戦術核を使う』という意味で、韓国を恫喝したに等しい。戦術核とは、弾頭に通常爆弾ではなく核を搭載するもので、都市全体を壊滅させる武器ではありませんが、部隊や施設を全滅、全壊させるのに適している。ちなみに、北朝鮮のスカッド系列ミサイルや中距離弾道ミサイルは、ほぼ実戦配備を完了しており、これらは日本を完全に射程内に捉えています」(軍事ライター)
今後、北朝鮮が〝暴発〟しても、国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアが後ろ盾となる限り、拒否権を発動して不問とされかねない。核保有国同士のロシアと北朝鮮による事実上の同盟関係は、近隣国の日本にとって、これ以上ない脅威であることは疑いようのない事実である。
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