(画像)RealPeopleStudio / shutterstock
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大阪カジノ構想“オワコン化”で再注目!? 和歌山の計画頓挫で見えた問題点

カジノを含む統合型リゾート、IR計画の国内有力候補地の1つ、和歌山県の県議会が4月20日、同計画にノーを突き付けた。


このため事業に大きな期待を寄せていた和歌山県政に激震が走るとともに、大阪など他の有力候補地の事業推進にも暗雲が漂い始めた。


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「事業主体であるカナダのカジノ業者の資金繰りが不透明だったのです」(和歌山県議会議員)


和歌山県のIR計画は和歌山市の人工島『マリーナシティ』に誘致予定だった。開業までの初期投資は約4700億円で、国の認可が下りれば、2027年秋の開業を目指していた。


「事業費の7割を銀行から調達予定だった。ところが、借り入れ予定のスイスの銀行が提出した資料では融資が確約されていない。そのため、県政与党の自民党内からも続々と造反者が出て否決となったのです」(同)

客が集まらず事業者が逃げ出せば…

和歌山県の否決を受けて、再び注目を集めているのは、大阪のカジノ構想だ。大阪の場合は初期投資1兆800億円。うち約5300億円の8割を事業者のMGM・オリックスコンソーシアム側で負担する。

また残金約5500億円は三菱UFJと三井住友の両銀行から融資確約書を得ており、大阪府議会、大阪市議会の同意も得られている。


「府市が事業者側と締結した基本協定には、観光需要がコロナ禍前の水準まで回復しない場合、事業者側が協定を解除できる条項があり、事業者の都合のいいようにできている。米カジノ大手のMGMは、ベトナムでも条件が合致せず撤退した過去がある」


と事業者側の〝ドタキャン〟を不安視するのは、自民党の大阪市議だ。


「コロナ禍も不安だが、ロシアのウクライナ侵攻を見ると、カジノで浮かれて金がジャブジャブ入るような夢物語は、すでにオワコンの気がする」(地元住民)


建物などハコモノを造ったはいいが、客が集まらず事業者が逃げ出せば、それこそ〝バクチ事業〟になりかねない。しかも、そのしっぺ返しは大阪府民&市民が被ることになる。


和歌山のような冷静さが求められる分岐点だ。