阪神タイガース歴史的大敗のピンチ!“禁断トレードリスト”開封か
本拠地で行われた巨人3連戦に勝ち越しても、まだ勝率は1割台。「変わろう」と奮闘する矢野燿大監督だが、再建の兆しは意外なところから見えてきた。阪神タイガース二軍の本拠地、鳴尾浜球場だ。
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「平田勝男二軍監督は危機的状況に陥っても動じるところが全くなく、選手を鼓舞し続けていました」(球界関係者)
平田二軍監督なら、重苦しい今の雰囲気を変えられるのではないだろうかと見る向きが増えてきたのだ。
あれは4月14日のことだ。
「前日深夜、一軍が緊急事態に陥ったことが平田二軍監督にも知らされました。藤浪晋太郎など複数の選手が新型コロナ感染の疑いがあるとされ、濃厚接触者を含めた4選手の登録を抹消することになりました」(在阪記者)
この時点で、阪神は藤浪、伊藤将司と2人の先発要員を失った。また、先に陽性判定を受けていた江越大賀に代わって、植田海を一軍に送り出している。尾仲祐哉、加治屋蓮、石井大智の3投手も緊急昇格させることになったが、二軍も感染者や故障者が続出していた。
「一軍優先ということで、めぼしい、いや、動ける選手はみんな遠征先の名古屋に向かわせました」(同・記者)
二軍は試合成立も危ぶまれた。しかし、平田二軍監督は「控え捕手4人」を守備に就け、何とか乗り切ってみせた。
一軍選手はゲームセットまでオドオド…
さらに試合後、早口でこうまくし立てた。「大変だった? これを大変と言ったらわれわれの仕事がなくなるやん。チャンスやんか。野球は9人で全員が出られるんだもん。こんなありがたいことないよ」
野手は控え4捕手を入れて9人しかいなかった。この状態をチャンスと言い切り、ゲームセットの瞬間まで選手を鼓舞し続けたのだ。
試合は大敗したものの、選手から「悔しい」の声も聞かれた。先の連勝した巨人戦で、一軍選手はゲームセットの瞬間までオドオドしていた。
どちらが「戦う集団」としてのあるべき姿かは、説明するまでもないだろう。
「巨人に勝ち越す前の時点で、16試合で1勝14敗1分。このペースだと、シーズンで125敗する計算です。まだ100敗する可能性から抜け出せません」(ベテラン記者)
その影響だろう。「戦力補強せざるを得ない」の声も多く聞かれた。
「補強とは、トレードか、新たに外国人選手を獲得することです。矢野監督の退任に変わりはありません。とすれば、放出される選手は割り切れない気持ちでしょう。外国人選手はすでに7人もいますし、うち5人は投手です。救援タイプの投手は欲しいですが、一軍の試合出場枠(4人)のやり繰りがさらに難しくなります」(前出の在阪記者)
阪神の支配下登録選手数は67人。自軍選手を放出せずに補強することもできるが、相手球団がタダで提供してくれる選手では、起死回生の補強にはならないだろう。
「歴史的な大敗を記録する危機的状況にあります。それを考えたら、矢野監督の進退に関係なく、決断しなければならないかもしれません」(同・記者)
新打線打ち出すも選手は理解不能!?
現時点で具体的な動きはないが、投手と手薄な代打陣の強化は避けられない。矢野監督は試合前の円陣で自ら声出し役を買って出るなど、チームの雰囲気を変えようと必死だ。
「今季、これまで4番を任せてきた佐藤輝明を2番に置く新打線も功を奏したようです」(同)
しかし、その新打線が成功とは、簡単に言い切れないようだ。
「佐藤が2番で出場した2試合目(4月15日)、『2番打者として、首脳陣に言われたことは?』とメディアから質問が出たんです。佐藤はちょっと考えた後、『自分の持ち味は長打だと思うんで…』と答えました。なぜ、2番で起用したのか、2番として何をやってほしいのか、首脳陣は説明していないようでした」(前出の球界関係者)
佐藤への説明は、声出しよりも大事なことだが…。平田二軍監督を「一軍に呼ぶべき」との声が出始めたのは、こうしたチグハグぶりを改めなければならないからだろう。
「一般論として、次年度につなげられる人でなければ監督代行は任せられません。現一軍コーチは矢野監督が組閣したので、同時に退くと思われます。後任監督が誰になるのかも囁かれていますが、平田二軍監督はチーム愛が強い人です。人事のキナ臭い話は抜きにして、今の矢野監督を助けてくれるはず」(同・関係者)
6月になれば、〝最強のトラ評論家〟が集まる親会社の株主総会も開かれる。緊急補強案の行方も気になるが、現状打破の策を講じておかない限り、株主総会は大荒れ必至だ――。
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