北朝鮮“イケイケ女帝”金与正が暴発!? 北方領土が絡む核戦争シナリオの恐怖…
北朝鮮の金正恩総書記の実妹で、実質的に権力ナンバー2の座にある〝女帝〟金与正党副部長が、久しぶりに罵詈雑言を放った。
韓国の徐旭国防部長官が4月1日、陸軍ミサイル戦略司令部の改編式に出席した際、北朝鮮のミサイルによる脅威が確認された段階で、先制攻撃をかける可能性があることを示唆した。
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これは、新型のICBM(大陸間弾道ミサイル)開発や核実験再開の動きを見せている北朝鮮を牽制したものだが、与正氏は3日、以下のような発言で倍返しをしている。
「徐氏に対しての『狂った奴』『ゴミ』という個人攻撃は常套句ですが、朝鮮中央通信を通した談話では『核保有国を相手に先制打撃をむやみに喧伝した』と、自国が核保有国であることを強調したのです」(外交関係者)
また、この発言には「兄の委任によって」と加えられており、正恩氏の意思が込められていることを暗示していた。米国のバイデン大統領は、これまで対話路線を模索してきたが、北朝鮮はもう米国と対話するつもりはないようだ。
「正恩氏の頭の中にあるのは、米本土を射程内に捉える新型ICBMをバイデン氏に突き付け、自国を米国と対等の核保有国として認めさせ、経済制裁を解除させることだけです」(同・関係者)
戦争の責任問題は日本に飛び火…
だが、与正氏の勇ましい発言は〝寝た子〟を起こしてしまった。7日に開催された米国上院外交委員会の聴聞会で、ゴールドバーグ駐韓米国大使が、北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」について、バイデン政権に「断固として再考すべきだ」と求めたのだ。「北朝鮮がトランプ大統領時代に表明したレッドラインは、核実験とICBMの発射実験でした。米朝間の交渉は何度も決裂してきましたが、それでも新型ICBMの発射には手を付けなかった。ところが、ここに来てレッドラインを超えてしまったのです」(国際ジャーナリスト)
また、ロシアのプーチン大統領の核使用発言と「朝ロ蜜月」という状況に際して、米韓両国は警戒を強めざるを得なくなった。不気味なのは最近のロシアと北朝鮮が、第二次世界大戦における日本の戦争責任を追及していることだ。
2月28日には駐日ロシア大使館が、北方領土は大戦後、ロシアに「譲渡」されたものであるとし、《これは、日本が行った侵略とナチスドイツとの同盟に対する処罰の一部でもあった》と、公式ツイッターでトンデモ発言。正恩氏も昨年8月に、朝ロ両国は「抗日の絆」で結ばれているとコメントしている。
「正恩氏は朝鮮半島の解放(日本の敗戦)1976年を記念し、朝ロ関係について『日帝植民地時代に共通の敵(日本)と闘う中、血で結ばれた友好だ』と両国の絆を強調。だが、これは真実ではなく、日本とソ連は戦争状態にありませんでした。ソ連が一方的に日ソ中立条約を破り、まるで火事場泥棒のように満州を侵略したのです」(同・ジャーナリスト)
誰にでも分かる嘘まで言い出したプーチン、正恩両氏にとって、焦点の一つが北方領土だ。ロシアは3月10日、北方領土に配備された地対空ミサイルシステム『S300』の訓練を行い、同月26日にはクリル諸島(北方領土と千島列島に対するロシア側の呼称)で、3000人以上が参加する軍事演習を始めた。
北方領土は北朝鮮が攻める!?
「3月15、16日にはロシアの戦車揚陸艦4隻が、津軽海峡を通過して日本海に入っています。西側に兵力を集めて極東が手薄になったロシアは、NATO(北大西洋条約機構)と日米に挟撃されることを恐れているのです」(同)北朝鮮は厳しい経済制裁下にあり、先端技術の導入が難しいにもかかわらず、相応の最新ミサイルを開発してきた。その謎を解くカギは、やはりロシアにある。
「4月1日、北朝鮮の制裁逃れを追及する国連安保理の専門家パネルにより、最終報告書が公表されました。その中で、モスクワに駐在する北朝鮮の男性外交官が16年から20年にかけて、耐熱性に優れたアラミド繊維やステンレス鋼管など、弾道ミサイルの製造に使用される部品を調達したとの指摘があります」(前出の外交関係者)
北朝鮮は「弱者の戦法」として、核・ミサイル開発、サイバー戦などの新しい電子戦技術、世界最大規模の特殊部隊という3点に力を入れている。いずれも大量の通常兵力を抱えるより費用対効果が高く、これらにはロシアの軍事的介在がうかがえる。
「ひょっとするとその代償として、今後、北朝鮮自慢の特殊部隊をウクライナに極秘派兵させるかもしれません。ロシアと北朝鮮を結ぶ鉄道が13年に開通しており、シベリア鉄道経由でウクライナ入りできますからね」(同・関係者)
北朝鮮は13個のミサイル旅団を持っている。このままウクライナ侵攻が長引き、極東に軍事的な空白状態が続けば、ロシアが北朝鮮のミサイル旅団に、北方領土の防備を一部任せる可能性もある。
プーチン氏に背中を押され、さらに暴走を続ける北の兄妹。朝鮮半島と日本を取り巻く情勢は、かつてない緊張感に包まれている。
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