
春の陽気に誘われて、花見ガレイを楽しんだ前回。残念ながら、本命のカレイにお目にかかることはできませんでしたが、春らしい穏やかな陽気のなかで、のんびりとした時間を過ごすことができました。
日没後には、外道ながらにおいしいマアナゴも飽きずに掛かり、お土産も確保。そんななかで、1つ気になったことがありました。今回はそのことについて書きたいと思います。ちょっとノウハウ的な理屈っぽい内容になってしまうかもしれませんが、ご勘弁を。
昼すぎから、高松港の奥に位置する船溜まりで花見ガレイを楽しむうちに、やがて日没になると、港内には常夜灯がともり、なんともよい雰囲気になりました。なかでも船溜まりの出入口にある5メートルほどの小さな突堤は、先端部の常夜灯が水面を照らし、いかにもよさげなムードです。そして暗くなるとともに釣り人が1人、突堤先端に入り、ルアーを投げ始めました。メバルなどの根魚狙いのようです。
ワタクシはといえば、置き竿のカレイ狙いなので特にするべきこともなく、ルアーマンをしばらく見ておりましたが、結局釣れることはなく、しばらくすると帰って行きました。そして10分ほどたった頃、やはりメバル狙いとおぼしき別のルアーマンがやって来て、しばらく竿を振っていましたが、釣果はなく去って行きました。その後も、入れ代わり立ち代わり釣り人が来て、しばらく竿を振っては釣れずに帰って行きます。常夜灯、突堤基部の障害物、湾口に位置するなどなど、ノウハウ本に書かれるような教科書通りの好ポイントにもかかわらず、なぜ釣れないのでしょうか。あくまで個人的推測になりますが、釣れない要因は〝場荒れ〟ではないかと思います。
奥の岸壁が一番ソソられる場所
「誰もいない」と思って立ち寄ったポイントも、実は入れ代わり立ち代わり人が入っているわけで、これは〝よさげに見えるポイント〟で往々にしてあることだったりします。もちろん、人口が極めて少ないへき地では、よさげなポイントがそのまま好ポイントになり得るのですが、都市部ではなかなかそうはいきません。
そこで、ちょっと興味深くなり、試しに安物のセット竿に胴突仕掛け&アオイソメで突堤周りを探ってみたところ、やはりアタリは皆無です。ならばと竿を片手に船溜まりの端から端までを見て回った結果、個人的に一番ソソられたのは最も奥にあたる面の岸壁です。高松港でも奥に位置する船溜まりの、さらにドン突きの最奥。淀んだ水面と、すぐ横には大通りが走るこの雰囲気は、一般的に言われる好ポイントとはかけ離れているかもしれません。が、こういう一見全く釣れなさそうな場所こそ、人の手が入らないために根魚などは型物が潜んでいることがあるものなんです。

早速、岸壁際に静かに仕掛けを沈め、ゆっくりと歩くこと数歩で竿先にモタれるような違和感を感じました。そぉ~っと竿先を上げるとグンッ! と思った以上に力強いアタリに、静かに竿先を下げて一呼吸置きます。違和感なく食い込む暇を与えてから竿を煽ると、ズンッとした重量感とともに激しい抵抗が伝わり、ハリ掛かりです。
模様がタケノコの皮!
細仕掛けゆえ慎重にやりとりを続け、やがて水面に見えた魚体に「クロダイ?」と思いつつ、激しい抵抗をいなして玉網にイン。岸壁に上げてみるとクロダイではなく、40センチほどのタケノコメバルでした。やはり良型の根魚が潜んでいましたな。その後も、タケノコメバルやムラソイを釣ってはリリースし、場の状況もつかめたことから納竿。最初の1尾を晩酌の肴として持ち帰ることにします。

模様がタケノコの皮に似ていることが名前の由来とされるタケノコメバル。三陸ではベッコウゾイ、三河ではトラワガなど、やはり見た目の模様が名前となっているタケノコメバルを煮付けにして晩酌です。身離れのよい白身は見た目の厳つさとは対照的に淡白で上品。一緒に煮付けたタケノコとともに、春らしい晩酌を楽しむことができました。

ということで、釣り人の多い都市部では〝よさげなポイント〟よりも、誰も見向きもしないような〝ショボいポイント〟が案外面白かったりしますので、釣りをなさる方は頭の片隅に覚えておいていただけるとよいかと…。ということでまた次回。
三橋雅彦(みつはしまさひこ)
子供のころから釣り好きで〝釣り一筋〟の青春時代を過ごす。当然のごとく魚関係の仕事に就き、海釣り専門誌の常連筆者も務めたほどの釣りisマイライフな人。好色。
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