(画像)Shift Drive / shutterstock
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ハッカーの狙いは日本企業!脆弱なセキュリティーにサイバー攻撃の嵐

ウクライナに軍事侵攻したロシアに日米欧が厳しい経済制裁を科したことから、制裁参加国にサイバー攻撃が仕掛けられている。すでにトヨタ自動車系の大手部品メーカーがサイバー攻撃を受け、トヨタ自動車は3月1日に国内全14工場の稼働を停止した。


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「日本は先進国の中でもセキュリティー対策が脆弱で、ネットワークに侵入されるケースが相次いでいます」(大手通信会社幹部)


ハッカーは不正にアクセスしてプログラムを破壊する「ブラックハッカー(クラッカー)」と、サイバー攻撃の脅威から企業や組織を守る「ホワイトハッカー」の2種類に分かれる。


「海外ではセキュリティーエンジニアの需要が高く、年収2000万円以上を提示されることもざらです」(外資系企業)

日本では1人で全責任を取らされる…

アップルは社内のネットワークセキュリティーを手掛けるホワイトハッカーに約3000万円を支払い、グーグルは認証システムの脆弱性を調査するチームに、1億円超の報酬を支払っている。一方、日本におけるセキュリティーエンジニアの平均年収は、700~800万円だという。

「日本は大手企業でもセキュリティーエンジニアを1人しか置いておらず、問題が起こったときは一手に責任を取らされるので割に合いません。実力あるホワイトハッカーは外資系企業に流出しています」(システムエンジニア)


ここ数年は、中小企業のネットワークに侵入したブラックハッカーが、顧客情報や機密情報を盗み、取引先の大手企業を脅迫する事件が後を絶たない。


サイバー攻撃は2015年から21年にかけて約7倍に増えており、政府系機関や防衛産業も脅威にさらされている。セキュリティー対策が見直されない限り、今後も日本は悪質なハッカー集団から集中的に狙われるだろう。