社会

迫る巨大地震!“M9本震と首都直下”急襲待ったナシこれだけの根拠…

(画像)Krakenimages.com / shutterstock

「東日本大震災の再来か」

宮城・福島の両県に住む人は、きっと肝を冷やしたに違いない。

3月16日午後11時36分頃、宮城、福島両県で震度6強の強い地震があった。震源は宮城・牡鹿半島の南南東60キロメートル付近の福島県沖。

震源の深さは57キロメートル、地震の規模はマグニチュード(M)7.4だった。

まずは、武蔵野学院大学特任教授(地震学)の島村英紀氏がこう指摘する。

「この地震の2分前には、福島県沖を震源とするM6.1、震度5弱の地震があり、宮城、福島で強い揺れを観測しました。同地震が今回の震度6強、M7.4の地震を誘発した可能性があると思います」

気象庁は両県の沿岸に津波注意報を発令し、宮城県石巻港で30センチ、仙台港などで20センチの津波をそれぞれ観測した。

震度6強を観測したのは宮城県登米市、蔵王町、福島県国見町、相馬市、南相馬市の計5市町。その他の東北地方全域で軒並み震度5弱以上の強い揺れが襲った。首都圏でも広範囲で揺れを感じ、東京都などでは震度4を記録した。

この地震による死者は4人、けが人は12県で200人超(3月18日時点)となっている。インフラでは関東全域で200万軒に達する大規模な停電が起きたほか、東北新幹線下りの『やまびこ223号』が福島-白石蔵王駅間で脱線、東北道や常磐道でも路面に大きなひび割れの被害が確認されている。

昨年の福島沖とほぼ同じ震源位置

「東北地方の太平洋沖にある日本海溝では、太平洋プレートが陸側プレートの下に沈み込んでいます。東日本大震災の地震は、このプレート境界で、沈み込みに伴って溜まったひずみが解放されたため、太平洋プレートが跳ね上がって起きました。今回の地震も同じ震源域で発生しています。ただ、今回の地震は震源の深さが57キロメートルと、プレート境界部よりも深いところで発生した。もっと浅い20~30キロメートルだったら、先の東日本震災級(約24キロメートル)の津波が発生し、マグニチュードも非常に大きくなったでしょう。不幸中の幸いでした」(同)

しかし、ホッとするのはまだ早い。昨年12月、政府は日本海溝・千島海溝でM9クラスの巨大地震が発生する想定被害を公表しているからだ。

「日本海溝では北海道の日高地方の沖合から岩手県沖にかけて断層が動くM9.1の巨大地震を想定しています。大津波は岩手県宮古市で最大29.7メートル、青森県八戸市で26.1メートル、宮城県気仙沼市15.3メートルなど、北海道西部から東北、関東にまで達するのです。M9巨大地震が差し迫っているのですから、想定地域内の住民は逃げ出したくなるはずです」(全国紙社会部記者)

防災ジャーナリストの渡辺実氏が続ける。

「今回の地震は、昨年2月に福島沖で起きたM7.3の震源とほぼ同じ位置で、しかも同じエネルギーを放出した。11年前の東日本大震災では物凄いエネルギーが放出されましたが、この震源域の北と南には割れ残ったところがあるといわれています。割れ残ったところが動いたら、大変なことになると思いますね」

異臭の正体は天然ガス田か…

気になるのは、次に動く断層だ。

「心配されている1つは、日本海溝の外側で起きるアウターライズ地震です。この地震はまだ起きていませんが、陸側からかなり遠方の海で起きます。M8よりも大きくなると、非常に大きな津波を引き起こします」(サイエンスライター)

専門家の多くは今回の地震が「首都直下や南海トラフ地震に影響を与える可能性があるのではないか」と考えているようである。

「割れ残った南側は茨城沖、房総沖にまで及びます。もしこちらの方が動くと、首都直下地震になってしまいます」(前出・渡辺氏)

実は今年2月19日、神奈川・横須賀市では巨大地震の前兆説のある異臭騒動が再び発生しているのだ。

「一昨年にも同じ地域で異臭騒ぎがありました。今回、二度目の騒ぎで、神奈川県消防保安課では異臭騒ぎの原因物資を採取。化学物質がイソペンタン、ペンタン、ブタンで、ガソリンや原油に含まれる物質であることを突き止めた。しかし、東海大学などの研究機関では神奈川・三浦半島での異臭について『三浦半島にある活断層と異臭の通報があった地点が一致していない』と説明しているようです」(地元ライター)

原油に含まれる物質と地震に関連性はあるのか。

「南関東一帯には日本最大の水溶性天然ガス田があります。ガソリンや原油に含まれる物質が検出されたということは、それが漏れた可能性があります。つまり、地下深くでは大きな地震が準備されていると考えても〝間違い〟ではないと思います」(前出・島村氏)

すると、首都直下大地震はいつ発生しても不思議ではないことになる。

「首都直下は来年、再来年と年を重ねるうちに、発生する確率は高くなります。そして、先の宮城・福島震度6強の地震に誘発されて起こることもあるのです。しかも、今度の首都直下地震はM8やM9クラスになることさえあります」(同)

首都直下、南海トラフ、日本海溝、千島海溝とM9クラスの巨大地震は待ったなしだ。

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