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JRA重賞『スプリングS』(GⅡ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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またも完全にヘグった!

先週の金鯱賞で、藤岡佑ジャックドールの強さに絶句しつつ、それは当然買っているので良いとして、2着に粘った川田レイパパレを「~負け知らずの国内2千ならと人気になるだろうが(中略)、馬もヤネもこのところバイオリズムが悪そうで、目をつぶって軽視する。来たらゴメンね」と書いてシカトしたことが敗因だろう。

アカイイトが3着に粘ったというのに、馬券はしっかりヌケ…というテイタラク。このところ勝ち星は順調に挙げながらも、重賞では人気になりながらヘグっている印象が強かったリーディングジョッキー様に対して失礼しました。

それにしても、あらためて言うが、〝令和のサイレンススズカ〟ともいわれている藤岡佑ジャックドールの強いこと。前半5ハロンを59秒3で通過して、並の馬ならツブれるところを、2馬身半の差をつけてレコード勝ちで逃げ切るんだから凄い。「重賞初挑戦の今回が試金石となるだろう。ここで勝てばいよいよホンモノ」と記したが、その通りとなった。次走予定の大阪杯では昨年の年度代表馬エフフォーリアと激突するはずで、俄然楽しみになってきた。

それに比べて我が成績である。これで3連勝のあと、2連敗。どうも連敗、連勝、連敗の繰り返し。悪い連鎖を早く断ち切らないと。で、今週も日曜重賞にGⅡが2つ。またまた迷うところだ。古馬の精鋭が揃う阪神大賞典も気になるが、ここはやはり王道の皐月賞TRスプリングSに照準を合わせよう。阪神大賞典には本来ならご贔屓松山がマカオンドールに乗るはずが、12日の9レースで落馬負傷して乗り替わりとなったことも、スプリングS選択の後押しとなった。松山騎手の早期復帰を願うばかりだ。

再び連敗ストップを岩田パパに託す!

さて、スプリングSの注目は、やっぱりルメール大将とお手馬アライバル。コロナ休養が続き、ようやく今週からターフに戻って来るそうで、その〝復帰祝い〟をアライバルで飾り、無事にアライバル(到着)となるかどうか。何しろルメール大将は、重賞長期連敗中(今年もゼロ)であり、その汚名を返上するため、復帰即勝利とできるのか? 心強いデータがある。12年以降、偶数年は必ず外国人騎手が勝っていること。今年は22年、偶数年だ。まあ今回は、M・デムーロも出るんだけどね。

そんな、〝病み上がり〟の大将(リーディング争いでも岩田望に抜かれ3位に落ちてしまった)に立ち塞がるのは、このところマイブームの岩田パパが乗るビーアストニッシド、という構図で攻めたい。振り返れば、前回の我が3連勝の始まりはこの馬が共同通信杯で3着に粘って好配当3連複を演出してくれたことからだった。今回もボクの連敗に終止符を打つのはビーアストニッシドかも? とムシのいいことを考えたりして。この2頭からヒモには同じ共同通信杯組で田辺アサヒ、シンザン記念2着の横山武ソリタリオ、朝日杯4着の実績がある福永アルナシーム、岩田パパと鎬を削るかジュニアの岩田望サトノヘリオスまでとしよう。

〝映画関連馬券〟だが、アサヒは野球映画『バンクーバーの朝日』で、アライバルはSF映画『アライバル』を既に取り上げてしまったし…。そこで、苦し紛れに出走馬の父の名から連想してみよう。ビーアストニッシドの父アメリカンペイトリオットから『パトリオット』(00年)はいかがか。ペイトリオット(パトリオット)とは愛国者のこと。メル・ギブソンがアメリカ独立戦争で息子を殺され、復讐の鬼と化した男を演じるスペクタクル大作で、まさに〝アメリカンペイトリオット〟というわけだ。『マッドマックス』シリーズ(79年~)の昔からメル・ギブソンには〝復讐の鬼〟キャラがよく似合う。

最終的な買い目は、①から③⑧⑨⑩⑫へ馬連&3連複。⑫から③⑧⑨⑩へ馬連&3連複。今週の合言葉は「悪い流れを変えよう」ってとこかなあ。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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