『エガちゃんねる革命』著者:藤野義明/宝島社
『エガちゃんねる革命』著者:藤野義明/宝島社

『エガちゃんねる革命』著者:藤野義明〜話題の1冊☆著者インタビュー

藤野義明(ふじの・よしあき) 『エガちゃんねる』を仕掛けた、総合演出・ディレクター、プロデューサー。1978年生まれ、神奈川県出身。明治大学卒業後、テレビ番組制作会社「ケイマックス」に所属。11年に制作会社「ばんぺいゆ」を設立。時にはブリーフ団として自ら出演することもある。
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――『エガちゃんねる』を手掛けるきっかけは何だったのですか?


藤野 『「ぷっ」すま』という番組をADの頃から15年ほど担当していまして、その番組内で江頭さんと出会いました。2018年3月に番組が終了し、ほぼ同じタイミングで、江頭さんが準レギュラーのように出演していた『めちゃイケ!』も終了。


江頭さんが少し落ち込んでいたので、新たに番組を作れないか? と思い企画書をさまざまなメディアに持ち込んだのですが、どこにも相手にしてもらえず…。そこで、誰の許可も必要としないYouTubeでやっちゃおうと思い始めました。今となってはあのとき、企画書が通らなくて本当に良かったと思っています。


――『エガちゃんねる』は、現在登録者数280万人を突破しています。今までで一番ヒットした動画はなんですか?


藤野 一番再生数が多いのは、江頭さんがTHE BLUE HEARTSの『人にやさしく』を歌った回で、現在780万回再生を超えました。テレビでは暴走キャラの「あの江頭さん」が、初めてカメラの前で歌うというギャップがたくさんの人に見てもらえた理由かと思います。しかし、それだけたくさんの人に見てもらえたのに、海外のある団体から著作権侵害の申し立てを受け、広告収入が入らないという悲しい結果になっています。

目的は「世界の江頭を目指す」こと

――動画のネタはどのようにして決めているのですか?

藤野 ネタによってさまざまですが、基本的には江頭さんがやりたいことを軸に、僕とブリーフ団がアイデアを出し合って、細かい演出部分を詰めていくという形で決めています。


――江頭さんの破天荒キャラは最初からYouTube向きだったのかもしれませんね。実際にはどんな方なのですか?


藤野 良くも悪くも、人の目を全く気にしない人です。人生で1回も美容院に行ったことがなく、髪の毛は友人に切ってもらっています。理由は、シンプルにお金がもったいないから。「3回ガマンすれば、大人のお店に1回行けるじゃん」と言ってました(笑)。そして鼻毛はいつも伸ばし放題です。また、今でも変わらず移動には電車を使っていますね。


『エガちゃんねる』の当初の目的は「世界の江頭を目指す」でした。


しかし、チャンネル開設してからすぐにコロナ禍になってしまい、現在、その目標はストップしています。なのでいつかまた、海外に行けるようになったら、新たな伝説を作るために動き出したいと思っています。


(聞き手/程原ケン)