小沢一郎 (C)週刊実話Web
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小沢一郎の逆鱗に触れた泉健太代表…「立憲民主党」が倒壊危機!

野党第1党の立憲民主党(立民)が分裂、もしくは倒壊するのではという危機説が囁かれ始めた。


最大要因は「昨秋、選任された泉健太新代表が最大功労者の小沢一郎氏を裏切ったことで逆鱗に触れたため」(政界関係者)ともっぱら。立民内は抜き差しならない事態に陥っていた。


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立憲民主党のベテラン秘書が嘆息する。


「現状のまま夏の参院選に突入したなら、立民のボロ負けは必至。泉氏が代表に就任してからというもの、党支持率はダダ下がり」


昨年の代表選から今年2月までの党支持率(FNN系列調査)では、11月が9%、12月7.2%、1月6%、2月5%と半分近くまで急降下しているのだ。


「支持率が下がった理由は泉代表に目新しさを感じるどころか、期待が持てない存在感のなさでしょう。代表選で泉代表を勝利に導いた小沢氏も、泉代表が約束を守らなかったことに怒り心頭です。党内はバラバラで泉代表の求心力はガタ落ちです」


枝野幸男代表時代、小沢氏が骨を折った共産党などとの野党統一候補調整も、小沢氏不在で足踏み状態が続いているという。


そもそも、小沢氏への裏切りとは何か――。「昨年11月の立民代表選まで話はさかのぼる」と経緯を語るのは立民幹部。立民では昨年の衆院選で大敗、枝野代表が責任を取り辞任したことで急きょ、代表選が行われた。出馬したのは泉氏を筆頭に、逢坂誠二氏、小川淳也氏、西村智奈美氏の4人だった。


「逢坂氏には赤松広隆前衆院副議長が率いた党内最大派閥で旧社会党系議員27人からなる『サンクチュアリ』が支援した。小川氏はメンバーの10人前後で形成される野田佳彦元首相グループ、西村氏は菅直人元首相グループだ。そして、泉氏は自ら率いる新政権研究会に小沢グループ約10数人が加わった。小沢氏が泉氏を支援したのは、国民民主党系だったため」(同)

政権奪取のラストチャンスを切望…

当初、代表選は接戦になると見られていたが、勝負どころで小沢氏の剛腕が炸裂。党内抗争や選挙に強い小沢氏は中間派を切り崩す多数派工作を活発化させ、最後は力でねじ伏せたのだ。

「小沢氏の力の入れようには理由がある。小沢氏はまだ47歳と若い泉氏を代表に担ぎ、自ら今夏の参院選で陣頭指揮を執り、政権奪取のラストチャンスにすることを切望していた。泉氏もその意向を受け、代表就任なら小沢氏を選挙を取り仕切る総合選挙対策本部の本部長代行に就任させる密約を交わしていた」(同)


かくして、泉立民は誕生した。


「ところが、泉代表は人事面で小沢氏を裏切ったんです。小沢氏の選対責任者案に野田元首相や菅元首相などが猛反対し〝小沢氏就任なら離党も辞さない〟と強硬姿勢を示した。そして、泉代表は代表選後にノーサイドとして、全方位の党体制に舵を切った。小沢選対本部長代行をゴリ押しできなかったわけです。代わりに本部長代行ポストを得たのは岡田克也元副総理、玄葉光一郎元外相らだった」(政治担当記者)


小沢氏側近によると、「政治家は信義が大事」と小沢氏は周囲に漏らし、泉体制を批判。釈明に追われた泉代表は議員会館の小沢事務所を訪れようとしたが、門前払いを食らったという。


「安倍、菅、岸田と政権をつなぎ、背後で麻生太郎副総裁や二階俊博元幹事長など寝技、力業が得意な百戦錬磨の猛者がいる自民党に、泉代表が太刀打ちできるわけがない。自民党に対抗するには、相手の急所に噛みついたら絶対離さない小沢氏のようなタフさが必要不可欠だ。小沢氏を選対本部長代行か幹事長に抜擢すれば、有権者も自民党も泉立民が本気で政権奪取に動き出したと思っただろう。だが、泉代表は真逆の軟弱路線。立民党内は小沢グループだけでなく、小沢氏の説得に応じた20人近い議員が不信感を抱いている。泉代表は墓穴を掘りましたね」(旧民主党OB)

改選議席大幅減なら代表辞任は避けられない

立民のゴタゴタぶりを尻目に小躍りしているのが、昨秋の衆院選で大躍進した日本維新の会だ。

「衆院選で30増の41議席を獲得した日本維新の会は、政党支持率でも立民を超えています。参院選では改選議席を倍の『12議席にする』と鼻息も荒い。イケイケの維新は文書通信交通滞在費問題などでも与党と対決姿勢を鮮明にし支持率を上げている。さらに、与党攻撃を加速させれば、支持率はまだまだアップする。野党第1党も夢ではない」(前出・立民ベテラン秘書)


「参院選で自公の改選過半数63議席以上を阻止すると泉代表は強弁したが、小沢氏は厳しいと見ている。野党統一候補も出せず、32の1人区は自民党に大敗するだろう。立民改選23議席の大幅減なら泉代表の辞任は避けられない」(前出・小沢氏側近)


小沢氏は泉代表交代を見越し、再び代表選で新候補擁立を目指しているという。


「立民が倒壊すれば、再び新党を立ててでも必ず自民党に対峙する。『もう一度、政権を取らなければ議員辞職しない』が小沢氏の本心です」(同)


小沢氏の怒りを買った泉立民の前途は多難だ。