(画像)nakaridore / shutterstock
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永田町を揺るがす大疑獄の予兆…“令和の政商”を特捜部が家宅捜索

新型コロナ治療薬の開発を巡り、医療ベンチャー『テラ』(東京都新宿区)の株式売買でインサイダー取引があったとして、提携先の前社長ら3人が警視庁に金融商品取引法違反容疑などで逮捕(2月25日)された。


同事件に関連して、警視庁と東京地検特捜部は〝令和の政商〟矢島義也氏が経営するコンサルティング会社『大樹総研』などを家宅捜索。


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政界では「一大疑獄事件に発展するのでは」として注目されている。


3人の逮捕容疑は2020年9月~10月、医療機器開発『セネジェニックス・ジャパン』(破産手続き中)がテラ社の新株を約35億円で購入するとの発表に際し、預金通帳のデータを偽装した疑い。


「セネ社前社長の竹森郁容疑者とビジネスを通じて親しくなったのが矢島氏です。彼は菅義偉前首相や二階俊博・元自民党幹事長ら大物政治家のタニマチとしても名前を知られていた」(政治ジャーナリスト)


矢島氏は大樹総研の会長として、与野党の政治家を支援してきた。

華麗なる人脈がどこまでつながるか…

「矢島氏は静岡県浜松市出身で、民主党議員だった鈴木康友氏(現浜松市長)と知り合い、シンクタンクを立ち上げて与野党の政治家に食い込んだのです」(同・ジャーナリスト)

16年に矢島氏の結婚披露宴が行われた際、主賓は官房長官(当時)の菅氏。首相の安倍晋三氏や財務相の麻生太郎氏もビデオメッセージを送っている。


「国会議員の出席者は自民党総務会長の二階氏、野党からは野田佳彦元首相に細野豪志元環境相(現自民党)ら約60人です」(同)


2月に貸金業法違反で起訴された公明党の遠山清彦元衆議院議員とも、矢島氏は昵懇の仲だったという。


「太い政界人脈を持つ矢島氏だが、4年前に馬脚を現す事件が発覚した。結婚披露宴にも出席した細野氏に、矢島氏のコントロール下にある会社から5000万円の資金提供疑惑が持ち上がった。特捜部は細野氏に5000万円が渡った経緯について動き出したのですが、捜査は難航。今回の大樹総研への家宅捜索で、どこまで捜査が波及するのか大物政治家はビクついているはずですよ」(事件ライター)


果たして真相にどこまで迫れるか。