来季からゼネラルマネジャー兼監督となる楽天・石井一久氏が、一歩目からつまずいた。新外国人選手の補強で米メディアの失笑を買ったのだ。
《海を渡る選手の典型的なプロフィル。それなりの経験を積んでいるが、パッとしない》
メジャーリーグ・タイガースの地元紙『デトロイト・フリープレス』(電子版)が、自軍選手の契約状況について「ブランドン・ディクソンがメジャー登録の40人枠から外された」とし、それは楽天に同選手の保有権を売却したためだという。しかも、同紙の論調は辛辣だった。
「ディクソンはいわゆる便利屋。内外野のどこでも守れる右打ちの内野手ですが、打撃、守備面において、目立った特徴はありません」(在米記者)
選手獲得の全権は、石井監督にある。デトロイト紙の「どうしてこんな選手を獲得したのか?」と言わんばかりの論調に加えて、メジャーリーガーの移籍情報サイト『MLBトレードルーモアズ』も、《貧弱な出塁率(メジャー通算2割7分1厘)で、今季出場はわずか5試合で13打数1安打》と伝えており、こちらも、石井監督の選択に首を傾げていた。
「活躍しなかったら全部、石井監督のせい」
「マーリンズの左腕、アダム・コンリーと交渉に入ったとの情報も広まっています。190センチの長身からなかなかの快速球を投げ下ろす中継ぎ投手です」(特派記者)
ブルペン陣の補強は、今オフの課題である。しかし、コンリーは先発で通用しなかったため、リリーフに転向。しかも、今季は故障で投げていないという〝いわく付き〟だ。
「メジャーの通算成績が日本球界で反映されないのは分かっています。米国の無名選手が大活躍を収めたケースもあれば、その反対が多々あったのも事実です。2人とも、石井監督のお眼鏡に叶ったのでしょう。でも、活躍しなかったら全部、石井監督のせいですよ」(球界関係者)
まずはお手並み拝見と行きたいところだが、11月29日時点で「ディクソンとの交渉が難行中」との情報も飛び込んできた。このクラスの選手が年俸で揉めるとは思えない。「日本に行きたくない」とゴネているのかもしれない。
米報道は石井監督がドジャースなどに在籍した経緯も紹介していた。しかし、「イシイなんて知らない」というのがアメリカの野球ファンの感想だ。来年の今ごろ、全権監督の椅子に座っていられるか?
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