
昨日の友は、今日の敵――。今季2位に終わった矢野阪神がチーム改造に動き始めた。内野の人材不足と12球団ワーストの失策数を減らすため、宿敵・原巨人から控え内野手の山本泰寛を金銭トレードで獲得した。
「元巨人選手が活躍すれば、心理戦でも有利になります」(在阪記者)
しかし、矢野燿大監督が被る「心理的な揺さぶり」は、その比ではないようだ。
福留孝介、能見篤史らのベテランを解雇したが、彼らのもとに獲得のオファーがすでに来ているという。それだけではない。ジャスティン・ボーアが「日本球界に残りたい」とし、他の11球団への売り込みを開始した。
「ボーアの第一希望は阪神残留でした。それが叶わなかったので『せめて日本で』と考え出したんです」(球界関係者)
当初、阪神も契約延長を考えていたという。推定年俸2億7000万円がネックになったようで、ボーア側は「残留できるのなら減額も」と歩み寄りを見せたそうだが、阪神側の回答はドライすぎるものだった。
「終盤戦の順位争いをしていた10月22日、いきなり出場選手登録を抹消しましたよね。それが『来季は契約しない』という最後通牒でした」(同)
ボーア“流出”で阪神は守備サイン作り直し!?
打率2割4分3厘、本塁打17本――。助っ人として物足りない数字ではあるが、過去、来日2年目に爆発した例は少なくない。「左投手が苦手」という弱点もさらしてしまったが、メジャー通算92本塁打の実績はダテではない。
「狭い東京ドームや神宮、横浜を本拠地にしたら本塁打倍増も夢ではありません」(前出・在阪記者)
また、コロナ対策で、来季も外国人選手の一軍登録枠は5人の予定だ(出場は4人)。〝5人目の保険〟として、ボーアと交渉するセ球団も出てきそうだ。
「ボーアの守備位置は一塁。ポジションがかぶる内川聖一との交渉に失敗した球団が動くかも。DeNAは一塁手のロペスを切りましたが、18、19年本塁打王のソトの残留がまだ確実になっていません」(前出・関係者)
プロの世界では、一塁手が守備サインを出す場合がある。つまり、ボーアが他球団に行けば、阪神はゼロから守備サインを作り直さなければならない。
「抹消」という冷酷な解雇通知への憤りをぶつけられたら、矢野監督もたまったものではないだろう。
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