アウトロー

六代目山口組が四国で「連続車両特攻」!神戸山口組と池田組に対する“再警告”か

(C)週刊実話Web

約3カ月もの間、膠着状態にあった両山口組だが、その沈黙はまたしても六代目山口組(司忍組長)によって破られた。しかも、数日の間に2件の事件が起き、六代目側の抗争終結に向けた強硬な姿勢が、浮き彫りとなったのである。

3月2日、徳島市の住宅にトラックが突っ込む事件が発生。事件を知った業界関係者らは、神戸山口組(井上邦雄組長)・寺岡修若頭(俠友会会長)への再警告だと口を揃えた。

「被害に遭った家の近くには、寺岡若頭の関係先があったからや。犯人の本当の狙いはそこやったんちゃうか」(関西の組織関係者)

事件の一報と共に、六代目系組員が出頭しているとの情報も広まったため、もはや業界内では抗争を疑う余地はなかった。

「秋良東力若頭補佐の秋良連合会(大阪浪速)傘下に所属する森口義文組員が、徳島県警の徳島中央署に出頭したんや。犯行に使ったトラックを、運送会社の駐車場から盗んだいう窃盗の疑いで逮捕されて、本人はトラック特攻に関しても供述したらしいで。実際には寺岡若頭の関係先は被害に遭わんかったけど、その意味は誰でも分かるやろ」(同)

なぜならば昨年12月、寺岡若頭の徳島市内にある別の関係先にも、銃弾が撃ち込まれていたからだ。

「寺岡若頭と親しい人物が住む家で、立ち寄り先の一つでもあったそうや。当初から、進退を迫るための犯行やとみられとったし、次の攻撃が起きる危険性も囁かれとったで」(同)

当の神戸山口組は、会合を開くなどして結束を強め、寺岡若頭の進退に関する噂も一切聞こえてくることはなかった。だからこそ、六代目山口組はさらなる〝プレッシャー〟を加えたともみられたのだ。

また、寺岡若頭の周辺では、昨年3月にも俠友会傘下で兵庫県西宮市にある元組事務所への発砲事件が起きていた。すでに組事務所として使用されていなかったが、六代目側・二代目兼一会(植野雄仁会長=大阪中央)系組員が銃刀法違反などの容疑で逮捕、起訴された。さらに、この事件に関して兼一会の最高幹部である名倉教文幹部も、組員と共謀して弾丸4発を発射したとして逮捕され、今年3月3日、銃刀法違反などの罪で起訴されている。

「せやから、寺岡若頭への警告は今回のトラック特攻で3回目いうことになるんや。それも本人のガードが固いからか、周辺を狙っとるところが余計に不気味やな。このままやと、4回目の攻撃があってもおかしくないで…」(同)

“岡山奪還”に執念を見せる六代目側

寺岡若頭に〝集中攻撃〟が加えられる中、トラック特攻の2日後の3月4日には、愛媛県四国中央市でも車両が突入する事件が起きた。被害にあったのは、池田組(池田孝志組長=岡山)の前谷祐一郎若頭が率いる功龍會本部だった。

「明け方に発生したようで、この事件に関しても秋良連合会系組員が出頭し、建造物損壊と建造物侵入の容疑で愛媛県警に逮捕されている。秋良連合会が神戸山口組だけでなく、独立組織である池田組に対しても攻撃を加えた背景には、六代目山口組が完全終結を急いでいることがあるに違いない」(地元関係者)

被害は玄関付近の外壁に亀裂が入った程度で、功龍會本部も無人だったという。

「以前から使用しておらず、空き家状態だったらしい。そうは言っても、また秋良連合会の組員が出頭しているから、なぜここに車両が突っ込んだのか理由は分かるだろう」(同)

前谷若頭は一昨年5月、池田組本部にいるところを大同会(森尾卯太男会長=鳥取)の岸本晃生若頭代行によって銃撃され、重傷を負った経緯がある。当時、池田組は神戸山口組傘下だったが、その後に脱退。岡山県を本拠に、独立組織として活動を続けていた。

「六代目側は〝菱の統合〟を目指しているから、神戸山口組を出た池田組や絆會(織田絆誠会長)にも狙いを定めているのだろう。同じように神戸側を脱退して、一時は独立組織となった五代目山健組(中田浩司組長=兵庫神戸)が、今は六代目側に戻っているだけに、残る組織への切り崩しと武力行使が激しさを増しているように思う」(同)

特に、六代目山口組は岡山県の〝制圧〟に力を入れてきたといえる。分裂当初、六代目側からの組員引き抜きを活発に行っていた池田組の髙木昇若頭が、三代目弘道会(竹内照明会長=愛知)系組員によって射殺された。以降も、宮崎県内で六代目側と池田組との衝突が頻発。池田組が脱退すると、今度は神戸側の岡山県勢に対して、激しい攻撃が加えられた。

一昨年12月には、倉敷市にある三代目熊本組若頭(当時)の本部で発砲事件が起き、昨年5月には藤原健治組長の自宅にも銃弾が撃ち込まれた。若頭はのちに六代目側に移籍し、藤原組長も引退。これにより、神戸側の岡山県における直系組織は皆無となった。

今回、池田組・前谷若頭の本部に車両特攻が起きたのは、神戸山口組・寺岡若頭への警告と同様に、池田組長に対して進退を迫る意味合いがあったとみられる。

「池田組長は絶縁になっているから、六代目山口組に戻ることはできない。つまり、池田組勢を戻すことが目的なのは明白だ。切り崩しも展開されている中でこうした事件が起き、より強烈なメッセージを伝えようとしたことが分かる」(同)

しかし、池田組の結束は強く、現在も独立組織として立ち続ける方針に、変わりはないという。

「髙木若頭が抗争によって命を落とし、前谷若頭も重傷を負った。池田組にとっては、闘志を高めるきっかけになったはずだ。資金力の面でも池田組は強いと聞くし、現状では六代目側が目指す終結までに、まだまだ時間が掛かるとみている」(他団体幹部)

当局は山健組拠点の“壊滅”を狙う

一方、敵対組織への攻勢を強める六代目山口組に、警察当局による新たな圧力が加わりそうだ。暴追兵庫県民センターが山健組本部の使用差し止めを求め、神戸地裁に仮処分を申し立てることが分かったのだ。

現在、山健組本部のある神戸市は、特定抗争指定の警戒区域に定められており、組員の集結や市内にある組事務所の使用が禁止されている。今回の仮処分が決定すれば、特定抗争指定が解除されても使用できない可能性があり、警察主導で本拠地の〝壊滅〟に乗り出した格好だ。

「山健組は名門組織やから、六代目側に戻ったことで警察も警戒を強めたんやろな。中田組長は最高幹部への登竜門とされる『幹部』に就いとるから、今後の動向を危惧して、早いうちに手を打ったいうことやないか」(地元記者)

そんな〝危機的状況〟にあっても、六代目山口組は親戚団体への誕生祝いを行っていた。3月3日に誕生日を迎える東声会・早野泰会長(東京)へ、前日に紅白の胡蝶蘭を贈ったのだ。

コロナ禍とあって最高幹部による訪問は見合わせられたが、司六代目の気持ちを示し、平和共存路線が再確認されたといえる。

「どんな状況にあっても、親戚・友好団体との団結は確認され続けてきた。業界のパワーバランスにも影響するため、今後も交流を深めていくはずだ」(山口組ウオッチャー)

しかし、徳島県でのトラック特攻、愛媛県での車両特攻と連続発生し、六代目山口組は分裂終結に向けて再び勢いを増した。ましてや、寺岡若頭に対しては複数回にわたる〝警告〟が出されており、業界内の空気は張り詰めている。

あわせて読みたい