社会

巧妙化する麻薬取引…覚せい剤密売で暴力団員など計19人を大量逮捕!

(画像)Andrei Korzhyts / shutterstock

石川県警など北陸3県警の合同捜査本部は、3月2日、覚せい剤の密売を繰り返していたグループの関係者11人と、同グループから覚せい剤を購入していた客8人の男女合わせて計19人を逮捕した。

覚せい剤取締法違反などの容疑で逮捕されたのは、富山県高岡市の暴力団幹部、間片宏昭容疑者(53)と同市の会社員、首田剛容疑者(49)ら密売グループの関係者と顧客。

「間片容疑者や首田容疑者ら密売グループは、石川、福井、富山の3県で覚せい剤を密売していた。主導したのは、この2人とみられます。昨年12月から今年3月にかけて、覚せい剤取締法違反容疑などで逮捕されている。2人の関係先からは乾燥大麻も押収されているそうです。間片容疑者は主に富山県、首田容疑者は石川、福井県で密売し、共同で覚せい剤を仕入れ融通し合っていた。顧客もそうしていたというから、相当な協力関係にあったとみられています」(社会部記者)

GPS発信機を付けて洋上に投下!?

一連の事件では覚せい剤や乾燥大麻各10グラム以上、未使用の注射器200本余りを押収。昨年4月時点の覚せい剤末端価格は1グラム6万円だったという。

間片容疑者らはレターパックを使って、覚せい剤や乾燥大麻などの違法薬物を仕入れていたとみられ、警察は入手先や詳しい販売ルートについて、さらに捜査を進めている。

「捜査が進まないと詳しいことは分からないが、一般的に覚せい剤は主に韓国、北朝鮮、中国から入ってくる。資金があるなら瀬取りで仕入れる。税関などを通過しないで済むからです。瀬取りなら時間を決めて洋上で取引する。面倒な手続きを省くことができるので手っ取り早い」(元麻薬取締官の小林潔氏)

だが、最近の瀬取りはやや様相を異にしている。

「何も、洋上で合流する必要はありません。覚せい剤の入った荷物にGPS発信機を取り付けて、指定された海域に荷物を投下してもらうんですよ。受け取る側は発信機を見つけ回収する。安心かつ安全です」(同)

麻薬密売も、より巧妙化している。

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