甲子園 (C)週刊実話Web
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センバツ高校野球“雨天順延ノーゲームなし”の新ルールもモヤモヤ消えず

3月18日に開幕する第94回センバツ甲子園から一部ルールが改定される。


雨天によるノーゲームの再試合制順延がなくなり、「継続試合制」となるのだ。試合途中で雨が激しくなり、そのまま試合中止になれば、翌日以降、点差や走者、ストライクカウントなど、その中止時点から再開させることになった。


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「過去、5回裏を経過しないまま雨天順延となった試合はたくさんありました。ワンサイドで勝っていた高校が再試合でボロ負けするなどの悲劇もありました」(学生野球担当記者)


今回のルール改定には好意的な声も多い。しかし、日本高野連に対する厳しい見方は変わらない。その理由は、東海地区準優勝校・聖隷クリストファー高校(静岡)の落選理由がハッキリしないからだ。しかも、高野連は当落の説明をする機会があったにもかかわらず、それも拒否。雨天順延の再試合制はなくなったが、大会に対する〝モヤモヤ感〟は消えそうにない。


「継続試合制に変更した理由は、昨夏の甲子園大会は台風や大型低気圧の影響で『雨天順延』が何度も重なり、期間内に全日程を消化できるのかどうか危ぶまれました。そのため、勝ち抜いた学校のピッチャーの健康問題も指摘されるようになり、高野連はルール変更を急いだんです」(同・記者)

世論を気にし過ぎ手間取る…

「日程」「ピッチャーの健康問題」が、高野連の泣きどころとも言えそうだ。さらに、即決のできない組織という見方もされている。

「昨夏の大会終了後、事務局長のもとで、再試合制の問題点が整理されました。その後、会合で協議を重ね、『都道府県の高野連組織にも意見を聞いてみよう』ということになり、その意見をまとめて最終的にまた事務局長のもとで話し合いをし、ようやく変更が決まったのです」(関係者)


高野連は何かを改定する際、「問題点を挙げて、都道府県にも意見を仰ぎ、また協議して」というやり方だ。良く言えば「合議制」。悪く言うと、リーダーシップを執る有力者がいないので、問題解決に時間がかかり過ぎてしまうのだ。


「世論を気にする傾向もあります。仮に、聖隷クリストファーの代わりに選ばれた大垣日大(岐阜)が調整に失敗したとか、コロナ禍の影響で練習不足の高校がセンバツ大会で露呈することになれば、来春大会には問題解決となるかも」(同)


継続試合制の導入で、すべてが解決したわけではない。