
『しまむら』コロナ禍で“まさか”のV字回復!~企業経済深層レポート
全国に1430店舗(2021年2月期末)を展開する衣料品販売大手の『しまむら』(さいたま市)が絶好調だという。
まずは経営コンサルタントに、しまむらの好調ぶりを数字で解説してもらった。
「コロナが襲った2020年、アパレル業界の売上高を見てみると『ユニクロ』や『GU』を展開するファーストリテイリングは前年比12.3%減、ワールドは同23.7%減、オンワードHDは同29.8%減と、主要アパレル企業は60社中、36社が最終赤字となりました。しかし、しまむらは21年2月期の売上高が前期比4.0%増の5426億円、営業利益が65.4%増の380億円、純利益はほぼ倍増の261億円となっています」
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しまむらといえば08年、モデルの益若つばさが愛用していることなどから、若者を中心に「しまラー」という顧客愛称が広まり、ファッション性の高いトレンド商品が低価格で購入できることで人気を博した。
その後、しばらくは時代の寵児として業界をリードしてきたが、17年2月期に記録した5654億円の売上高をピークに、コロナ禍が発生する3年以上前から売上高を減少させていた。
当時は先行きを懸念されていただけに、この厳しい環境下で売り上げを伸ばしたことは、業界でも注目の的である。
躍進の原因はどこにあるのか。アパレル業界関係者が指摘する。
「しまむらの大胆な方針転換が、大躍進につながったと言われています。脱テレビCMを打ち出し、デジタル販売、デジタルCM重視に大きく舵を切りました」
CM活動は“しまパト”にお任せ
しまむらはコロナ禍にある20年8月に、EC(インターネット通販)専用の物流センターの稼働を開始し、同年10月に自社ECサイト『しまむらオンラインストア』を開設。そして、21年1月には、さいたま新都心に13階建ての新社屋を完成させ、本社内に本格的な撮影スタジオを設けたという。いずれにしても脱テレビCMで、21年2月期の決算では広告費を前年より23%も減らし、節約につなげたというから驚きだ。
では、しまむらは具体的にどんな戦略に打って出たのか。デジタルクリエイターが解説する
「しまむらが復活を遂げた一因が『しまパト』です。同社はカジュアルな衣料品をそろえて全国展開しており、老若男女を問わず愛されている。店内に所狭しと並ぶ品々の中から、安くておしゃれなアイテムを探すため、定期的に店を訪れて〝パトロール〟する人も多い。そういった行動をネットでは『しまパト』と呼んでいます」
一般消費者がしまむらの店舗に行き、店内を探索、お気に入り商品をスマホで撮影して、ツイッターやインスタグラムに上げる。そのデジタル戦略が功を奏しているという。
ファッションクリエイターが、「しまパト」が人気となった理由を解説する。
「しまむらはこれまで、他のアパレル企業が指向する大量生産、大量販売とは一線を画してきた。バイヤーがパリやロンドンのファッションショーなどを現地でチェック、最新のトレンドを把握。その上で国内外から商品を仕入れ、店舗の客層や販売動向から各店に割り振る。そのため低価格でファッション性が高い商品が各店に置かれる。ある店舗に置いてある商品が別の店舗にない現象も起きていて、それが『しまパト』を生む下地になりました」
郊外型店舗で“3密回避”
現在のしまむらは脱テレビCMに加えて、ユーチューブなどデジタル動画で70万人のフォロワーを持つファッションクリエイターの『MUMU』や、タレントのスザンヌなどを積極的に起用してEC売り上げも急増している。「最近では、ユーミンこと松任谷由実の『しまパト』動画がSNSにアップされ、さらに盛り上がりを見せています」(同)
また、このコロナ禍にもかかわらず、しまむらに追い風が吹いたのは、創業時からの店舗づくりも大きい。前出のアパレル業界関係者が指摘する。
「しまむらは一貫して郊外型にこだわってきた。それがコロナ禍で幸いし、広い駐車場と3密回避の店として客足が落ちなかった。この店づくりが今まで大都市のブランド店などに向いていた消費者を逆流入させ、また、テレワークで仕事に励む人たちも引き付けた。当然ながら店を訪れる『しまパト』の勢いも増し、ウィズコロナ時代の勝ち組となったのです」
しかし、アパレル業界では、すでに「アフターコロナ」を見据えた新たな模索も始まっている。
「今後のアパレル業界は、デジタル化に一段と力が入る。コロナ収束後は再び大都市に消費者が戻ることも想定され、その時、都市部への展開がいまだ手薄とされている同社が、どう売り上げを伸ばしていけるのかが大きな課題となります」(同)
コロナ禍にもかかわらず、しまむらが躍進したアパレル業界だが、まだ勝敗の行方は混とんとしている。本当の正念場はこれからだ。
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