(画像)Naresh777 / Shutterstock.com
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岸田政権の愚策…「賃上げ促進税制」でさらに広がる企業間格差

昨年10月、岸田文雄首相は「新しい資本主義」を掲げ、「3%を超える賃上げを期待する」と表明。


今年4月から、従業員の給料を上げた企業の税金を控除する「賃上げ促進税制」がスタートする。企業にとって税優遇は魅力的だが、一度給料を引き上げれば簡単に引き下げられなくなり、収益を圧迫させるリスクがある。


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安倍政権時代においても、賃上げ促進税制が導入されたが、適用率は1割にも届かず効果がなかった。


円安で利益を生んだ自動車や精密機器などの輸出型製造業は、賃上げに対応する企業もあるようだが、国内景気はコロナ禍に加えて原材料価格の高騰や円安、原油高が直撃し、業況が悪化している企業が増加している。


「国内企業の9割強を中小が占めており、その6割が赤字で法人税すら払えていません。賃上げに対応できるのは大手の中でもごくわずかの優良企業しかない」(経済エコノミスト)


政府は苦肉の策として、赤字企業が賃上げしたら設備投資の補助金を出す意向だが、いずれも効果は限定的とみられている。

控除も受けられないうえに入札も不利に…

さらに政府は驚愕の政策を打ち出している。今年4月以降に賃上げをした企業は、公共工事や物品調達の入札で、約5~10%上乗せして優遇されるという。

「入札価格を一番安値で提示した企業が、一般的には落札できることになるが、入札価格が競合他社より高くても、賃上げで評価点数が加点されれば、逆転落札できるようになってしまう」(同)


しかし、経営状況が悪く賃上げできなかった企業は、控除も受けられないうえに入札も不利になり、企業間格差をさらに拡大させる恐れがある。


愚策を連発する岸田政権には、もはや何も期待できず、支持率低下も納得だ。