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貴景勝の綱取りに“モンゴルの壁”…横審の最後通牒が悪影響!?

相撲のぼり
相撲のぼり(C)週刊実話Web

ついに堪忍袋の緒がプッツリと切れた。

大関・貴景勝の2年ぶりの優勝で幕を閉じた十一月場所の千秋楽翌日、横綱のお目付け役である「横綱審議委員会」が、3場所連続休場した白鵬と鶴竜の両横綱に「注意」を決議したのだ。

横審は、不振の横綱に対して、「激励」「注意」「引退勧告」のいずれかを決議することができる。今回の「注意」は二番目に厳しい処分で、〝次は引退を勧告するぞ〟という脅しでもある。

「当然の決議と言えますね。一昨年の九州場所後、8場所続けて休場した稀勢の里に対して『激励』を決議したことがありますが、あのときは何とか期待に応えたいと必死に努力する姿勢が見えました。ところが、この2横綱には、『できるだけ休んでやれ』というズル休み感が強い。横審も『日本の国技を甘く見るな』と怒りをあらわにしたと見るべきでしょう」(担当記者)

横審の矢野弘典委員長は、こう付け加えた。

「来場所は覚悟を決めて備えてもらいたい」

この最後通牒で追い込まれたのは両横綱だけじゃない。貴景勝の綱取りにも影響が出るというのだ。

貴景勝の前に立ちはだかる3人のモンゴル勢

「休養十分の両横綱を蹴落とすのは容易ではない。白鵬は先場所前の合同稽古で、新大関の正代に19勝1敗、実力者の御嶽海に22勝1敗と圧倒している。往年の強さはないまでも、まだ十分に強く、甘く見たらとんでもないことになる。まだ日本に帰化が認められていない鶴竜も死に物狂いでやってくるはず。手負いの獅子は怖いよ」(協会関係者)

また、十一月場所の優勝決定戦で敗れた照ノ富士も雪辱に燃えており、貴景勝の前には3人のモンゴル勢が立ちはだかる。

「あと2カ月間、強ければ勝つし、弱ければ負けるので。一生懸命、自分と向き合ってやっていきたい」

当の貴景勝は一歩も引かぬ覚悟だが、「突き押し一本の綱取りは相手に読まれやすく、想像以上に厳しい」(同・関係者)との見方もある。

手負いのモンゴル勢を蹴散らし、文句なしの横綱昇進となるか――。貴景勝、正念場だ。

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