新型コロナ新規感染者はピークアウトしたような傾向も垣間見せているが、医療現場では「子どもは風邪と診断されるケースが多く、実際には感染者は何倍も多い」と懸念する声が上がっている。
「連日、みなし陽性が何百人と発表されています。反対に陽性を見落とした、みなし陰性はその何倍もいて、医療現場は大混乱に陥っていますよ」(医療ライター)
みなし陽性とは、感染者の濃厚接触者の同居家族に熱などの症状が出た場合、医師の判断で感染者とみなすこと。厚生労働省の通知を受けて20の都道府県で実施している。東京都内で二番目に感染者が多い江戸川区で開業する内科クリニック院長が警鐘を鳴らす。
「医師会から検査キットが足りなくなるので〝子どもを含めて若い人には症状が重くない限り使用するな〟とクギを刺されている。ふざけた話です。子どもは無症状のケースが多いから風邪と診断される。実際、陽性でもみなし陰性にしてしまう。みなし陰性は、みなし陽性の3倍の感染者がいるでしょう」
政府がやることはいつも後手後手…
江戸川区在住で2人の子どもを育てる美人シングルマザーの話。
「中学生の娘2人が喉の痛みと38度を超える熱があったので、コロナを疑ってキッズクリニックチェーンで診てもらったところ、検査もせず風邪と診断された。すると、私がコロナ感染。子どもたちは陽性だったとしか考えられません。しかも、私の陽性は病院から保健所へ連絡がいっているのに、保健所は名前と住所の確認だけでなしの礫。不安な日々を送っていますよ」
5歳から11歳までに対しては、1月下旬に厚労省がファイザー社製の子ども用ワクチンを特別承認。接種開始は2月末からやっとスタートした。
藤巻耳鼻咽喉科医院(千葉県市川市)の藤巻豊院長が困惑する。
「子どもには接種量が3分の1と発表されていますが、オミクロン株に対する有効性や副反応のデータが不足している。接種するにしても3月では感染ピークが過ぎていることが予想されます」
政府がやることはいつも後手後手だ。
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