『承認欲求女子図鑑 SNSで出会ったヤバい女子たち』(三才ブックス/本体価格1300円)~本好きのリビドー昇天の1冊

ネット社会では、「承認欲求」という言葉がよく使われる。「他者から自分を価値ある存在として認めてほしい」という欲求であり、これが高じてSNSなどにトンデモない投稿をするユーザーを「承認欲求が強い人」という。

『承認欲求女子図鑑 SNSで出会ったヤバい女子たち』(三才ブックス/1300円+税)は、欲求が強すぎる女性15人を取材した1冊。タイトルに「ヤバい」とあるだけに、強烈なキャラの持ち主ばかりだ。

ツイッターで自撮りエロ写真を売る女、セックス依存症のオタサーの姫…「オタサーの姫ってなんじゃ?」と思うだろう。オタクの男ばかりが参加しているSNSコミュニティーで、お姫様扱いされている希少な女性メンバーのこと。

“裏”で破綻しているだけに闇が深い…

こうした女性が、不特定多数の男とヤリまくっている。「なぜ、そんなことするの?」と、根ほり葉ほり聞き出す。いろいろと身の上話をするのだが、結論は自分を価値ある存在だと認めてほしいらしい。

彼女たちがSNSで使っているのは裏垢。裏垢とは、裏アカウントを指すネットスラング。アカウントを複数持ち、表のアカウントではフツーの子、裏では破綻しているだけに闇が深い。

登場する若きコスプレ女子は、婚約者がいるにもかかわらず、男喰いをやめられない。

他にも犯されたい性癖を持つことからリョナ漫画(グロテスクな陵辱シーン満載の漫画)をコツコツと描く同人女子など、裏の顔を承認してほしくて、今日もSNSを徘徊している。

(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)