朝日新聞系列だからなのか、たびたび〝ネトウヨ〟(ネット上で右翼的な言動を展開する人々)から目の敵にされ、揚げ足を取るようなイチャモンを浴びることも多い『報道ステーション』(テレビ朝日系)。
2015年まで同番組キャスターを務めていた古舘伊知郎が、その執拗なまでの誹謗中傷被害を明かした。
2月14日、古舘は自身のYouTubeチャンネルへ動画を投稿。今春で終了する『バイキングMORE』(フジテレビ系)MCにして、旧知の仲でもある坂上忍と対談を行った。坂上といえば「バイキング」での発言・態度で頻繁に炎上しているが、古舘はこれを「『書かれてナンボ』と言わんばかりに、マイペースにやってたじゃない? ここが偉いと思う」と称賛。しかし、当の坂上は「情報を入れてなかった」「本当にマネジャーさんが『これは伝えといた方がいいな』ってやつは、パソコンで記事を送ってくる」など、ただ見ないようにしていただけと語る。
これを聞いた古舘は、「報ステ」キャスター時代、すべての批判に目を通していたと対象的に告白。「あらゆる罵倒まで読み尽くして。毎日毎日…、これはこれで徹底して」と明かすと、坂上は驚きの表情をあらわにするのだった。
古舘はさらに、「組織票も含めて何百本も怒り・罵倒・誹謗中傷くるじゃない?」「電話もメールもひっくるめて…」「毎日、12年間読んだ」「当時はまだネットが今ほど広まってなかったから、電話のバイトの学生は大変だったと思う。申し訳なかった」など、壮絶な誹謗中傷被害を告白。「読んで(生放送に)向かうから、本番のときが一番疲れてた、精神的に」と、番組を続けるに当たって気持ちにも支障を来していたことまで口にした。
人格否定のような悪口が殺到…
「『報ステ』時代の古舘は、いわゆる〝ネトウヨ〟から目の敵にされ、それはそれは酷い罵声を浴びていました。やっている方は〝抗議〟〝世直し〟をうたっているのですが、その内容は中傷や脅迫そのもの。匿名掲示板の実況スレでは必ず人格否定のような悪口が殺到し、国籍を決めつけたり危害を加えるような内容もザラにありましたからね。また、ネットの書き込みのみならず、保守系雑誌『SAPIO』で『反日メディア 拝啓 古舘伊知郎様』なる記事が掲載されたこともあります」(フリージャーナリスト)
古舘はメールや電話といった手段を挙げていたが、最も酷かったのは掲示板やSNS・動画サイトだという。
「2008年、中国で製造された冷凍の餃子からメタミドホスが検出された問題に関して、ネットでは『狂牛病ではアメリカへ食の安全を叫んでいたのに、中国には緩い』などと決めてかかる書き込みが続出。13年、アルジェリアで邦人が殺害された事件に関しても、動画サイトで《権利濫用》《卑劣な古舘》《軽蔑すべき人間》などと罵詈雑言の嵐が吹き荒れました。揚げ句、この件への抗議として、古舘の事務所に突撃する動画も複数回アップされています。しかし、これらはあくまで一例。挙げていけば時間がいくらあっても足りません」(報道関係者)
これらは言論を萎縮させる卑劣な手段だが、古舘は対談で「今でこそ感謝」「これが仕事なんだと思えた」と発言している。その懐の何と深いことか。
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