天海祐希主演のホラー映画『狗神』(2001年/東宝)は、野外セックスが売り物だ。天海は、狗神筋として村人から忌み嫌われる血筋を引く、独身の中年女性役。年の離れた青年教師・渡辺篤郎と出会って愛し合うようになるが、それはまた、村で惨劇が起こる前触れでもあった。
濡れ場は、洞窟の中で雨宿りしているときに、初めて結ばれるシーン。木漏れ日に照らされながら、騎乗位から対面座位、正常位、バックへと、次々に体位を変えながらセックスを繰り広げる。渡辺の腕や巧妙なアングルのせいで、残念ながらバストトップを見ることはできないが、もうちょっとで…というところまでは映っている。
ずぶぬれになってのカラミは実にエロチック。特に、足長の天海が大股開きでセックスする正常位のシーンは、迫力満点で勃起を抑えきれない。
芸能生活30周年を迎えた安達祐実が、大胆な濡れ場に挑んだ映画が『花宵道中』(14年/東京テアトル)だ。
江戸末期、吉原遊郭で囚われの身として花魁生活を送る役柄。京都からやってきた染物職人と許されぬ恋に落ち、吉原から脱出を図ろうとするが…。
最初の濡れ場は、座敷で常連客の相手をするときに、後ろから着物の前を両手で剥がされ、胸を鷲づかみにされる。さらに、裾をまくり上げられ、後ろから激しくピストン攻めに遭う。
興奮すると肌に花が咲くというのが売り物だが、乳首は意外にも黒々としていて、やや興ざめだ。最後は、わずかに日の差す小屋で、染物職人と座位から正常位、そしてバックでもやってみせる。
本人は「濡れ場は想像以上にアクロバチックだった」と舞台あいさつで語ったが、それからすると普段のセックスはおとなしめなのだろうか――。
吉永小百合“たった一度”の汚れ役
清純派女優の筆頭である吉永小百合だが、これまでたった一度だけ汚れ役を演じたことがある。夫を2人殺し、死刑執行される役に挑んだ映画『天国の駅』(1984年/東映)だ。
何度か濡れ場があるが、2人目の夫となる津川雅彦と濃厚に交わる、宿屋でのシーンが見もの。布団に仰向けになっている白い襦袢姿の吉永に、津川がそれを手繰るようにして迫っていく。その後、背中越しに後ろから首を舐めながら、右手を胸に突っ込んで揉みしだく。
吉永は嫌がって逃げようとするが、捕まえられて障子をバックに股間を激しく愛撫される。さらにオナニーすることを命じられ、仕方なくそれに応じる。
最後は、布団の上で襦袢の裾をまくられ、バックからズッポリ。吉永が口を半開きにした表情が実にいい。
野外ファックというとすぐに思い出すのが、樋口可南子が勝新太郎と絡んだ映画『座頭市』(89年/松竹)だ。
夜更けに露天風呂につかる座頭市・勝のもとへ、体一面に入れ墨を入れた女俠客・樋口が入ってくる。そして、尻もあらわに泳いで勝を抱きしめると、勝は間もなく欲情。樋口の全身を撫でまわし、最後にはバックから攻め立てる。
我慢できなくなった樋口は、風呂の縁に手をつき、「イッ、イイィ〜」と叫び声を上げながら絶頂に達してしまう。
樋口は映画で嫌というほど脱いできたが、これほど妖艶なものはないだろう。美しい入れ墨が暗闇の中に浮かんでくる姿は、本当に悩ましい。
「樋口は腰の下のほうに大きな淫乱ボクロがあるのですが、そこまでは見ることができなかった。残念」(映画ライター)
(Part3に続く)
大女優20名渾身の濡れ場
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