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JRA重賞『シルクロードS』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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オミクロンもなかなか感染者が減らないが、ルメール大将の〝重賞不調〟シンドロームはますます重症化の一途をたどっている。先週だって、単勝2倍の断然人気オーソクレースは掲示板にも乗らない6着に敗退し、昨年12月2週以降の重賞連続凡走記録を更新中だ。

勝ったのはベテラン横山典のキングオブコージで、今月重賞2勝目をゲットし〝重賞リーディング〟の首位に立った。2着はアッと驚く11番人気の松岡マイネルファンロンで、馬連3万4千余、3連複8万7千余の大穴となり、ポタジェから狙った私の馬券は、オーソクレースとともに轡(くつわ)を並べて〝完敗〟であった。なお、〝映画関連馬券〟として、馬券は買わないが、と断りを入れて取り上げたアサマノイタズラは鼻差4着に突っ込んできて、危うく私は、先週の公約通りに〝懺悔〟せねばならないところであった(冷や汗)。

そのモンダイのルメール大将、勝利騎手リーディングでは、いつの間にか、トップの川田の2着に位置してきた。重賞以外ではけっこう勝っていて、成績的には悪くないのかもしれないが、こと重賞に関しては〝用ナシ〟の状態が続いている。今週から、開催が東京に替わって心機一転、マージャンでいう〝場替え〟が功を奏するのか…いやあ現在の深刻な状況を鑑みれば、いくらルメール大将といえども、そう簡単にこの重賞スランプを抜け出せそうもない…と、他人サマのことを心配している余裕は私にはない! 何せ、新年を迎えて以来、ご存じのように先週まで3つの重賞を予想して3連敗。12月の好調はどこへ行ったやら。中山開催中にぜひ、と思った片目がまだ明かない。座頭の市っつあんじゃないけれど「早く目が明きてえなあ…」の心境なのである。

映画関連馬券でも“熟女のモエ”を応援!

というわけで、今週から東京開催でゲン直し、と根岸Sに飛びつきたいところだが、そのルメール大将は今週は珍しく騎乗馬が決まらなかった。当初、除外対象のクロパラントゥに乗る予定だったが、直前で、騎手未定だったエアアルマスに乗ることに。ただ、この手の伏兵馬でイッパツ…というイメージが湧きにくい。おまけにエアアルマスは東京を含む左回りは3戦して馬券に絡まず、どうやら不得手のようで、手が出しにくい。

ここは矛先を開催継続中の中京のシルクロードSに向けてみた。おお、ここにはご贔屓騎手の松山、幸がスタンバイ。こちらのほうが〝取られても納得ヨ〟の気分にもなろうというもの(スゲエ消極的)。本命は松山のカレンモエ、対抗は幸のタイセイアベニール。相手は亀田エーボス、田辺シャインガーネット、藤岡佑ビアンフェ、横山典マイスタイル、丸田ナランフレグ。人気になりそうなメイケイエールは鞍上の池添がこのレースと相性が悪く、左回りも初めて、というのが引っ掛かり、あえてパスしたい次第。

〝映画関連馬券〟は、本命のカレンモエから〝モエつながり(?)〟で『魂萌え!』(06年)はいかがか。原作・桐野夏生、監督・阪本順治、主演・風吹ジュンという顔合わせが何より魅力。夫に先立たれた中年の主婦が、第二の人生を充実させるために〝小さな冒険〟に踏み出す物語。何と言っても風吹ジュンがチャーミングな佳作で、カレンモエも6歳の〝熟女〟ということで、ピッタシではないか。ちなみにカレンモエの〝モエ〟は〝萌え〟や〝燃え〟ではなく、ハワイ語で〝夢〟の意味だそうな。重賞は2着が3回、このレースで、熟女のド根性をみせて、待望の初重賞制覇の夢を叶えてほしい。

最終的な買い目は、⑨から②⑤⑩⑬⑮⑯へ馬連&3連複。縦目の馬連で⑤から②⑩⑬⑮⑯へ。何としても1月中に重賞的中したい!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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