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『鬼滅の刃』声優でも“貧困事情”は深刻!?「将来なりたい職業」3位の裏側

鬼滅の刃単行本 (C)週刊実話Web

『劇場版 呪術廻戦0』(『週刊少年ジャンプ』で連載中の漫画が原作)が昨年12月24日に公開され、公開31日間で観客動員681万人を突破。すでに興行配収93億円超えを記録し、史上初の興行配収400億円超となった『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』に追いつくのでは、と注目されている。

「『鬼滅の刃』で火がついた第6次声優ブームが、『呪術廻戦』のヒットでさらに加速すると言われている。声優ブームは繰り返されてきたが、『鬼滅の刃』の主役・竈門炭治郎を演じた花江夏樹や竈門禰豆子役の鬼頭明里らが大ブレークしたこともあって、史上最大級の声優ブームが巻き起こりました」(声優プロ関係者)

小中学生が将来なりたい職業ランキング(2021年4月、ニフティ調べ)でも、声優は3位(1位はマンガ家・アニメーター)にランクインされ、若者たちの憧れの職業になっている。

「結果、声優養成所に将来の声優を目指して生徒が殺到、その数は3万人とも推定されている。芸能スクール並みの人気ですよ」(声優業界関係者)

声優スターになれば、アイドル同様に大金が手に入ると思われがちだが、現実はそんなに甘くない。声優にはランク制が適用され、アニメ1本で1万5000円から4万5000円、洋画の吹き替えで1時間5万円というのが相場とされる。

『サザエさん』の声優ギャラも破格の安さ

「最高ランクは〝ノーランク〟と言って、声優自身でギャラ交渉できる。このレベルは国民的大人気アニメの主人公などです」(前出・声優プロ関係者)

そもそも、50年以上にわたって放送されている人気長寿アニメ『サザエさん』(フジテレビ系)の声優のギャラは、サザエさん役の加藤みどりを除いて、1回2万円の安さだというから驚きだ。

「加藤のギャラはダントツですが、他の声優たちは週2回の収録だから計4万円。4年前に他界した磯野フネ役の麻生美代子さんは〝海外旅行も行けない〟と嘆いていました」(番組関係者)

いくら史上最高の大ヒットを記録したとはいえ、前述した『鬼滅の刃』の声優、花江と鬼頭のギャラも推定8万6250円と格安だ。

「『呪術廻戦』の主役・乙骨憂太の声を演じているベテランの緒方恵美は、声優のギャラランキングでベストテンにも入っていません。声優のトップの推定年収は『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイ役などで知られる林原めぐみの7000万円。アニメ映画の大ヒットとは裏腹に、声優には俳優のような1億円プレーヤーがいないのが実情で、声だけで食べていけるのは300人もいない厳しい世界です」(アニメ映画関係者)

働き方改革で声優に対する〝賃上げ〟も迫られる。

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