
プロレスファンの間で大きな話題となった『新日本プロレスVSプロレスリング・ノア』の対抗戦。俺も実況中継の解説をさせてもらったけど、横浜アリーナに満員のお客さんが集まって、試合も激闘の連続で、すごく盛り上がった興行だったよ。
メインはオカダ・カズチカ、棚橋弘至組VS武藤敬司、清宮海斗組のタッグマッチ。各団体のトップどころを集めたこのカードに、俺と同世代の武藤さんが入っているのがすごいよね。
もちろん、武藤さんは出るだけでは満足してなくて、他の選手を喰ってやるくらいの気持ちで挑んでいたから、その気迫と自信はさすがだなと思うよ。
試合は、清宮選手がオカダ選手のレインメーカーに沈み、涙の敗北となった。でも、清宮選手にとって得るものは大きかったと思うし、今後の伸びしろを感じさせたね。
もう1つのメイン、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンVS金剛」という人気ユニット同士の10人タッグマッチも各選手の持ち味が出ていてよかった。
この試合で個人的に気になったのはタダスケ選手。鷹木信悟選手にピンフォールを取られてしまったけど、動きもよかったし、上手い選手だと思ったよ。
全体を通して、選手がみんな楽しそうだったのが印象的。今や新日本もノアも生え抜きでずっと所属している選手というのは少なくて、いろいろな団体を経て移籍してきたレスラーたちが活躍している。それもあって、バチバチとした対抗戦というよりは、旧交を温める交流戦のような雰囲気だったね。
物議を醸したRIZINの試合も…
もちろん、選手によってはプライドのぶつかり合いもあったと思う。規模でいえば、現在のプロレス界の盟主は新日本プロレス。でも、それぞれの親会社となると、新日本プロレスを率いるブシロードよりも、ノアを抱えるサイバーエージェントのほうが大きい。しかも、今回の対抗戦の生配信はサイバーエージェントとテレビ朝日が共同で運営しているABEMAが行っていたから、その辺りのパワーバランスが複雑なんだよ。
格闘技界では、昨年末にRIZINで行われた「シバターVS久保優太」が物議を醸している。試合はユーチューバー・シバターの1R一本勝ちだったんだけど、試合前にシバターが久保選手に「最初のラウンドは手を抜いてほしい」という決めごとを持ちかけていたという内幕が暴露された。
騙したシバターが悪い、いや真剣勝負なのにシナリオを受け入れた久保も悪いと、さまざまな意見があるけど、解決法としては両者が再戦するしかないんじゃないかな。
これで再戦をシバターが主催してYouTubeで流すってことにでもなったら、完全に持っていかれるよ。言い方は難しいけど、RIZINはテレビ放送の視聴率獲得のためにシバターを利用した。でも、シバターは自分のYouTubeのことしか考えてないし、そのためにテレビとRIZINをまんまと喰ったということになる。だからこの件も裏にあるのは、テレビVSネットというメディアの覇権争いなんだよ。
プロレス・格闘技に限らず、今年はこういったメディアを巡る諍いが増えそうな気がするね。
蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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