(画像)​​​​​Yellow Cat / shutterstock.com
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巨人・中田翔と阪神・藤浪晋太郎に「電撃トレード」情報が浮上!

昨年末に読売新聞が大阪府と異例の包括連携協定を結び、球界に波紋が広がっている。想定外の、ライバル球団の大阪圏侵攻に、阪神は〝本丸〟死守に躍起。巨人に藤浪晋太郎を献上する形で中田翔を獲得する〝友好的トレード案〟が浮上した!


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トラ年を迎え、今年こそ優勝を期待するタイガースファンだが、キャンプインを待たず危機感を募らせている。巨人の親会社筋である読売新聞大阪本社が昨年末(12月27日)に大阪府と情報発信など8分野で連携・協同を進める「包括連携協定」を締結したからだ。


この協定は、読売新聞の大阪発刊70周年にも合わせたタイアップ。吉村洋文知事は「(締結による)報道活動への制限、優先的な扱いはない」と説明するが、職員や事業者は阪神の記事を優先する朝日や毎日、産経よりも、府と関係が深い読売を読むようになるのは容易に察せられる。


「大阪万博やカジノを含むIR(統合型リゾート)の世論づくりが背景にあるのでしょうけど、読売が大阪維新と結託して府の〝広報紙〟になれば、プロ野球の人気勢力地図が塗り変わるはず。阪神が兵庫県の1ローカル球団に成り下がる恐れもあり、飲食業界はコロナ感染急拡大とのダブルパンチになりかねません」(大手広告代理店関係者)


その読売の〝大阪強化〟に透けて見えるのが、阪神・矢野燿大監督と日本ハム・新庄剛志監督の「共闘」だ。2人はかつて阪神で一緒に戦った仲。連携することで人気の相乗効果を目指しており、巨人には脅威。阪神の強さの最大の要因は、熱狂的なファンの声援にあるからだ。


新庄監督は、初の対外試合となる2月8日の阪神との練習試合で、お互いの監督がベンチを入れ替えて采配を振るう「新庄劇場」をブチ上げた。

周到に伏線を張り準備を進めてきた巨人

「競馬に例えるなら、ジョッキーの乗り替わりやな。相手の馬に騎乗することで、新たな脚質や能力を発見できるという斬新なアイデア。放っておけば阪神・日ハム連合に話題をさらわれ、部数にも響く。そこで読売は先手を打つ形で大阪に進出。仁義なき〝大阪戦争〟の始まりや」(関西のテレビ局幹部)

これに苦慮するのが阪急・阪神HD陣営だ。グループ内に「伝統のGT戦」を基軸とした旧守派と、新庄監督と連携する改革派が混在するからだ。しかし、選択したのは読売との共存、融和方針を指示したという。


そこで浮上したのが、〝未完のエース〟藤浪晋太郎の巨人への〝献上〟だ。近年は極度の制球難で不振が続く藤浪だが、入団後、3年連続で二桁勝利を挙げた、セ・リーグを代表するスター投手。和平に差し出すには手頃な存在だし、本人のためにもなる。再生に成功すれば、原辰徳監督の名声も高まるからだ。


話はややこしいが、実は巨人は周到に伏線を張り、藤浪獲得の準備を進めてきた。昨季、国内FA権を得た梅野隆太郎への対応である。


結果的に梅野はFAを宣言せず年俸1億6000万(金額は推定、以下同)で3年契約を結んだが、巨人が水面下でラブコールを送れば「捕殺日本記録保持者」の名捕手を獲得することは可能だった。だが、「FA好きの原監督は動かず、阪神に貸しを作る形でスルーした」と解説するのは、在阪スポーツ紙記者。


「当時、阪神は梅野が巨人へFA移籍することを想定し、今季中に国内FA資格を得る西武の森友哉獲得に軸足を動かしていた。森は大阪桐蔭高出身で、藤浪が1学年上。2人は史上7校目の春夏甲子園制覇を果たしたバッテリーで、藤浪は森獲得に欠かせない重要なパーツだった。他球団への放出はできなかったが、梅野の残留が決まったことで状況は一変。梅野にちょっかいを出さなかった巨人に忖度し、〝藤浪トレード〟の流れができた」

過去三度の打点王ならファンも納得!?

それを示すように、藤浪は1月上旬から、巨人のエース、菅野智之が沖縄・宮古島で行っていた自主トレに合流。年齢は東海大を経てドラフト浪人を経験した菅野が5歳上だが、ともに2012年ドラフトで1位入団した同期だ。それを思えば球団の垣根を超えた合同自主トレは理解できるが、これを取り持ったのが巨人の坂本勇人といわれており、ここから全体像が俯瞰できる。

「坂本は昨年、阪神の北條史也内野手と国内で合同自主トレを行った。北條にとって坂本は光星学院(現・八戸学院光星)の6学年先輩で、今回は藤浪の転身の思いが北條を通じて坂本に届き、それを菅野に伝えたという構図。今回はさらに、虎の大砲候補と期待される井上広大も巨人の4番で2年連続本塁打王と打点王に輝いた岡本和真に弟子入りするなど、両球団の選手は急接近している」(同)


話を戻すと、「藤浪トレード」の見返りには、去年8月に日ハムから巨人へ無償でトレードされた中田翔が有力だ。阪神は昨季、最多勝と最高勝率の〝投手二冠〟青柳晃洋のほか、秋山拓巳、伊藤将司と二桁勝利投手が揃っており、欲しいのは指名打者としても使える右の大砲。大阪桐蔭出身で過去三度の打点王ならファンも納得する。


ネックは中田が年俸1億5000万円、藤浪が4900万円と1億円の格差だが、阪神にとってもこれで優勝できれば高くはない。巨人も中田の売却を見込んで5番候補にメジャー本塁打通算96発のG・ポランコ外野手(元パイレーツ)を年俸2億5000万円で獲得済み。


大阪読売の圧力が、はからずも阪神と巨人の〝WIN-WIN〟の関係をもたらしている。