コロナ禍での近隣生活~ニッポンを支える「隙間ビジネス」舞台裏

コロナ禍は、経済や文化にさまざまな影響をもたらしている。大都市圏ではコロナ対策に伴うテレワークの常態化によって、核となる中心都市への通勤者が着実に減少し、逆に〝エリア限定型の暮らし〟を送るサラリーマンが増加した。

新しい暮らしの利点は、まず、長時間に及ぶ不快な通勤時間がないこと。職場の同僚に気遣いながらの残業や上意下達の会議も減り、気の進まない会社主催の飲み会も消えた。

仕事への拘束時間が減少した結果、筋トレや散歩が日課となり、体調もすこぶるよくなる。休日の買い物もネット通販を使えば、まったく支障がない。

コロナ禍で近隣生活が充実

「家の近所を散策すると、長いこと住んでいながら気づかなかった歴史的な名所や神社仏閣、観光資源、面白い店が多くあることに気づきました。そして、何より家族と話す機会が増えたことがうれしい。子どもの勉強を見ることもできるし、子どもの通う保育園や学習塾への送迎で、これまで出会うことのなかったご同輩と会話すると、意外な接点があったりする。生活の輪が広がりました」(郊外に住むサラリーマン)

灯台下暗し…。