ジャパンCや香港の国際競走などとメンバーが分散することもあって、最強馬決定戦の意味合いは薄れつつある昨今だが、1着賞金3億円のビッグレースであることに変わりはない。
過去10年、1番人気馬は【6・1・1・2】とおおむね期待に応えている一方で、敗れた4回の3連単は、2万、5万、10万、12万と好配当が出ている。最後の夢を託し、ひねった馬券を仕込むのも悪くないだろう。
★軸馬＝クロノジェネシス
昨年は後方で脚をためて向正面から徐々にポジションを上げていき、そのまま直線もしっかり伸びて勝利を飾ったクロノジェネシス。今年はゆったりしたローテーションで、ここまで3戦のみ。海外2戦は、ドバイシーマクラシック2着、凱旋門賞7着と勝ちきれなかったものの、宝塚記念を勝ちタイトルを1つ加えた。海外帰りで体調は懸念されるところだが、今春のドバイ遠征以来3カ月ぶりだった宝塚記念（今回とほぼ同間隔）を圧勝しているだけに、問題ないだろう。実績のある中山コースで、史上初のグランプリ（有馬記念、宝塚記念）4連覇を決められるか。
★相手＝タイトルホルダー
皐月賞2着以降は、やや低迷していたタイトルホルダーだが、前走の菊花賞は、緩急自在の逃走劇で5馬身差の圧勝。鮮やかな復活を果たした。過去10年、菊花賞勝利からここに臨んだ馬は【3・0・2・0】。勢いのままに続けて好走するケースが目立っている。
★相手＝エフフォーリア
ここまでGⅠ2勝を含む6戦5勝2着1回で、唯一の敗戦もダービーのハナ差と、ほぼパーフェクトな成績を残しているエフフォーリア。コントレイル以下、年長世代を撃破した前走の天皇賞・秋を考えれば、ここでさらに勲章を増やす可能性は十分。デビューからすべてのレースに騎乗している横山武史騎手は、今年だけで重賞7勝（12月13日時点）と、関東の看板ジョッキーへと成長。頼もしい相棒だ。
4着以下の次走はすべて馬券内のウインキートス
★相手＝ステラヴェローチェ
前走の菊花賞は、位置取りが悪かったこともあり、最後は詰め寄るも4着に終わったステラヴェローチェ。古馬とは初対戦となるが、朝日杯フューチュリティS2着、皐月賞＆ダービー3着など、世代トップクラスの実力は証明済みで、夏以降の3歳勢の躍進を踏まえれば、上の世代相手でも通用するはず。稍重～不良では【3・0・1・0】と、道悪は鬼レベル。馬場が渋るようだと、さらに有利となる。
★相手＝ウインキートス
近走は成績が乱高下していて、前走のエリザベス女王杯は10着だったウインキートス。ただ、4着以下だった次走はすべて馬券圏内に好走しており、前走の大敗で人気を下げそうな今回は、配当的にも狙い目。芝2500メートルは4戦【1・2・0・1】と得意で、しかも2着2回は中山で記録したもの。コース相性も上々だ。
★相手＝アサマノイタズラ
このところ勝つか大敗かという成績を重ねているアサマノイタズラ。前走の菊花賞は、後方からメンバー中最速タイの上がりを繰り出し9着だったが、同レースで上がり最速を計時していた3歳馬は、過去10年の有馬記念で【2・0・1・0】（ステラヴェローチェも該当）。直線での急襲に期待したい。