『美女ざんまい』~タレント&官能小説・今野杏南インタビュー

石原さとみ似と評判になり、日テレジェニックやドロリッチガールとしても活動した今野杏南。今年で芸能生活16年目だが、グラドルとしては3年前に撮られたきり。その分、6年前からは官能作家として世の男どもを奮い立たせている。マルチな活躍ぶりを見せる彼女の「今」に迫った――。

――最近は大河ドラマや朝ドラなど女優づいてるようですが、グラビアにはもう出ないのでしょうか?

杏南 辞めたわけではないんですよ。だから「卒業」とはちょっと違うかな。女優業に軸足を置きながら、グラビアもやっていきたいと思っているんです。でも、最後に篠山紀信さんに撮っていただいてから3年も経っちゃったんですけどね…。

――デビューからの16年間でボディーはどのように変化した?

杏南 おっぱいのサイズ感は変わってないです。ただ、20代でグラビアをやっていた頃の方が、当然ですけど張りがありましたね。形も真ん丸だったから、「豊胸だろう」と散々言われました。それが今や、めちゃめちゃ軟乳になっちゃった上に張りがない(笑)。ナチュラル感満載です。

――鏡の前でチェックすることもなくなった?

杏南 それが、逆なんです。今は水着になることが一切ないので、見られるという緊張感がゼロ。体型維持が大変なので、グラビアの頃よりも頻繁にチェックしているし、ジムにも通って運動しているくらいです。グラドルの頃は運動なんて一切しなかったのに。

――天から与えられた素材だけでやってたわけだ。

杏南 そうなんです。「走ったらおっぱいがなくなる!」と思っていたほどで、とにかくな〜んにも動かないようにしていました。

官能小説を読んでみたらドハマリ

――ジム通いの成果は出てますか?

杏南 トレーナーさんに言われるんです。「いやぁ、あんちょ(彼女のニックネーム)、お尻が凄いよくなってきたねぇ」って。プリッとアップしてきているそうです。誰にも披露する機会はないんですけど。

――またまたぁ。

杏南 見てるとしたら、5年前から飼っている2匹の猫ちゃんだけです。1人住まいをしたのを機に、飼い始めたんです。女の子と男の子のマンチカン。れもん&まりもといいます。インスタグラムのオフィシャルアカウントもあるんですよ。

――6年前から官能小説を書き始めましたが、きっかけはなんだった?

杏南 もともと本を読むことが大好きだったんです。ジャンルを問わず、官能小説も読んだことがありました。ある役者さんが勧めてくれたんです。「これ面白いよ」って。読んでみたらドハマリ。シリーズを全部読破しちゃうほどでした。そういえば私、ティーン誌などのエッチな投稿を読むのも好きだったなぁと思い出したりして。

――だからといって、書くのはまた別では?

杏南 直接のきっかけは、小説家の大石圭さんが書かれた『躾けられたい』という本の表紙モデルをやらせていただいたことです。小説の話で盛り上がり、エッチな作品も好きだと話していたらマネジャーさんに「書いてみる?」って。グラドルで官能小説を書く人がいたら面白いかもと思い始めました。

杏南が最初の頃に書いた『撮られたい』(ティー・オーエンタテインメント)という作品では、杏南と等身大のグラビアアイドルを主人公にしている。

――撮影現場でヤッちゃうような話?

杏南 カメラマンとモデルが付き合うというか、ロケ先でそういうことになるシーンもあります。当時、よく撮ってもらっていたカメラマンさんも読んでくださって、「めっちゃドキドキした」と言われました。

――撮影現場ってそういう気分になったりするものなの? シャッター音で濡れちゃったとか、レンズで犯されてる気がするなど、官能小説にはありがちなんだけど。

杏南 それ、確かに一瞬、フワッと頭をよぎることがあります。きっと私、グラビア撮影の時にはエッチなことを考えてやっていたと思うんですよね。今考えると…なんですけど。撮られる側として「男の人に喜ばれたい」「どうすれば興奮してもらえるか」、みたいな。

――なるほど。ところで、男は官能小説を読むとアノ部分が興奮するんですけど、女性はどうなの?

杏南 10代の頃はそういう反応もあったような気がします。興奮なのか、ドキドキなのか…。でも今は、全然ないです。慣れちゃったのかな。描写の仕方を学ぼうとか、そういうところに神経が行っちゃうんですよね。なので、自分的には興奮材料にはならないです。

男性器の先端を「ゆでたまご」と表現

――書き方のルーティンなどはある? たとえばベッドシーンを1人で実演しながら描写するとか。

杏南 そういうことはないですけど、自分がこうされたらどうだろうとかは考えますね。あとは妄想です。

――読む側としては「今野杏南はこんなセックスをしてるんだ」と思うわけだけど、それでOK?

杏南 そこはどうなんでしょう。なきにしもあらず、かな。というのも私、官能小説を書き始めた頃は無知すぎて、女性の体の構造をほとんど知らなかったんです。たとえば女性器の中の細かいパーツの名称とか。担当の女性マネジャーさんに聞くと「そんなことも知らないの?」と呆れられたくらい。まるで保健体育の授業みたいでした(笑)。

――陰核って何のことか分かる?

杏南 インカク?

――なんか、セクハラしてるみたいだな(笑)。

杏南 大丈夫です。あぁ〜、陰の核と書くんですね。

――自分はソコをどう表現していたの?

杏南 「ちょっとふくらんでる一番感じる場所」とか。そのことに関してはいろんな意見をいただいたんですけど、私の場合は固有名詞はあまり使わず、物に例えたりもしなかったですね。

――自分で考案して気に入ってる表現はありますか?

杏南 ある日、ゆでたまごの殻をむいていた時に「これってもしかしてアレじゃない!?」みたいなひらめきがあったんです。そこで、男性器の先端のことを「ゆでたまご」と表現しました。それはすごく気に入っていて、いろんな方におほめいただきました。以来、それを超える表現は生まれてないんですが、試行錯誤しながら頑張ってます。