社会

日本列島“震度5”連発で迫る1000倍エネルギー超巨大地震の恐怖!

(画像)Master1305 / shutterstock

山梨県と和歌山県で震度5弱の地震が発生したと思ったら、今度は九州である。

12月9日午前11時すぎ、鹿児島県・トカラ列島近海を震源とする強い地震が発生し、十島村の悪石島で震度5強を観測した。マグニチュードは6.0、震源の深さは約20キロメートルだった。

トカラ列島近海では群発地震が相次いでいる。本誌は巨大地震の前兆現象を『トカラの法則』として取り上げたこともある。

武蔵野学院大学特任教授(地震学)の島村英紀氏は、トカラの法則を否定した上で、こう指摘する。

「トカラ列島の東では、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に潜り込み、西では沖縄トラフが東西に拡大している。2つの力の相互作用で『トカラギャップ』と呼ばれる海峡を形成し、その相互作用でトカラギャップに沈降を起こす断層ができ、横ずれ断層型の群発地震が発生しています。加えて海底火山が噴火寸前で、それらが今回のトカラ近海地震につながったと思います」

それにしても、日本列島で立て続けに震度5の地震が発生しているのは、フィリピン海プレートの活性化が関係しているようだ。

東日本大震災を超える規模が想定される…

「実は、12月4日に起きたインドネシア・ジャワ島のスメル火山噴火も、フィリピン海プレートの活性化と関係があります。フィリピン海プレートはインドネシアからフィリピン、台湾を経て沖縄、鹿児島、四国沖、伊豆に延びるプレート。活性化の背景には、太平洋プレートが関係しています。太平洋プレートに押されたフィリピン海プレートが活性化し、プレートの境界周辺で地震が多発するのです」(サイエンスライター)

冒頭の山梨、和歌山の震度5弱地震も同様だ。

「フィリピン海プレートが絡んだ地震が増えてきたことを考慮すると、首都直下地震も近い。10月7日に東京を襲った震度5強より、1000倍近いエネルギーの大地震が発生するとみられます。それに続いて南海トラフ巨大地震も、近いうちに起こりそうです。2035年プラスマイナス5年という見方もあるようですが、のんびり構えていると大変な事態になります」(島村氏)

南海トラフの次は、天井にヒビが入った富士山のマグマ溜まりが噴火すると前号で予測したが、これで日本の地震活動が終わるわけではない。

「千島海溝・日本海溝巨大地震は、首都直下や南海トラフ同様、発生リスクが非常に高い。この巨大地震で想定されているマグニチュードは、北海道沖の千島海溝で9.3、東北沖の日本海溝で9.1と東日本大震災を超える規模です。太平洋側は最大で30メートル近い津波に襲われる」(前出・サイエンスライター)

あまりにも不気味な年の瀬だ。

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