原田龍二 (C)週刊実話Web
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廃ホテルのロケで“開かずの間”に遭遇…~原田龍二の『不思議な世界』

デニスというお笑いコンビがいます。


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ボケを担当している松下宣夫くんと、ハーフ芸人としても知られる植野行雄くんのコンビです。彼らは『デニスの怖いYouTube』(通称『デニ怖』)という、心霊スポット巡りに特化したYouTube動画を配信しています。僕はYouTubeや他の動画でも心霊関係のものは片っ端から見まくっていますが、その中でデニスのチャンネルは「面白いな」と引っかかっていました。


ある日、彼らが生配信をしました。僕は閲覧専用のYouTubeアカウントで「原田龍二です。いつも『デニ怖』を楽しみに見ています。いつかコラボさせていただけたらうれしいです」とコメントを送ったら、彼らがそのコメントを拾ってくれたんです。「あれ、これって本物の原田さん?」「いやぁ、そんなわけないよ」なんて会話をしていました。


実は、『デニ怖』のディレクターの千葉さんは、僕がモスマンを探しにアメリカへ行ったロケに同行してくれたディレクターでもあります。その配信で、彼がデニスに「原田さんとは一緒にモスマンを探しに、ウェストバージニア州へ行ったことがあるんです。原田さんとはこんな人で…」と紹介して、ひとしきり盛り上がってくれました。


その後も『デニ怖』の生配信があるたび、僕はしつこく「見てますよ」とコメントを入れ続けました。さらにこちらのYouTubeのスタッフにも、「いつか『デニ怖』とコラボしたいんだけど」と伝えていたところ、これが実現することになったのです。

建設中止で完成しなかった建物なのに…

デニスの2人と、僕のYouTubeに出演していただいている心霊研究家の池田武央さんにも同行してもらい、心霊スポットとして名高い千葉県にある廃ホテルへ向かいました。このホテルは建設途中でそのまま中止となり、完成しなかった建物です。つまりきちんと開業して、人が出入りしたり宿泊したことは過去にないんです。その後肝試しスポットとなり、地元の若者が集まるようになったのでしょうか、多少荒らされてしまっていました。

廃ホテルは5階建て。噂では、1階にあるフロントの電話が勝手に鳴ったり、4階に開かずの間が2つあるとのこと。そのホテルは使われていないのですから、鍵をかける必要はないのに、なぜか開かずの間があるというのです。


僕らは1階から階段を上り、いよいよ4階に到着。開かずの部屋の前に来ました。ドアを開けようとしますが…やはり開きません。この部屋が1階や2階だったら、窓から入ることもできたでしょう。しかしここは4階なので、さすがに窓を攻めるわけにもいきません。すでに時間は深夜、「どうしようかな」と考えていたところ、千葉さんが「24時間営業している鍵屋さんを呼んで、開けてみましょう」と言い出しました――。(つづく)
原田龍二 1970年生まれ。ドラマやバラエティーで活躍する一方、芸能界きってのミステリー好きとして知られ、近著に『ミステリーチェイサー原田龍二の謎のいきものUMA大図鑑』がある。現在、『バラいろダンディ』(MX)で金曜MCを担当。YouTubeチャンネル『ニンゲンTV』を配信中。