公開から20日間で興行収入200億円を突破。加えて観客動員数1000万人超えを達成するなど、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の勢いが止まらない。
「映画の原作となった漫画『鬼滅の刃』は、大正時代に家族を鬼に殺された主人公の少年・竈門炭治郎が、家族の敵を討つとともに、鬼になった妹を人間に戻すため、戦いに身を投じていくという物語。すでに今年5月に『週刊少年ジャンプ』(集英社)での連載が終了し、コミックシリーズ累計発行部数8000万部を超えました」(出版関係者)
この大ヒットに指をくわえて眺めているのがテレビ局だという。
「通常なら製作委員会を組織し、テレビ局が利益の半分を持っていくということをしていたが、今回はいつもと勝手が違うんですよ。映画が大ヒットしても利益は版元の集英社と制作したアニプレックスとufotableの3社のみなんです」(配給関係者)
どうしてこんなスキームが出来上がったのか?
“実写版『鬼滅の刃』”制作に手を挙げるテレビ局は?
「版元の集英社がテレビ局などに搾取される製作委員会を編成せず、3社のみで制作する決意を固めたからです。製作委員会のメリットは、加盟社で製作費を案分することで映画がヒットしない場合のリスクを回避します。しかし、製作費を立て替えた集英社サイドは自信があったようです。今後、このやり方が主流になるかもしれません」(同)
もっとも、アニメ『鬼滅の刃』は過去に東京MXテレビや、フジテレビで地上波放送されている。
「放映権を購入して流しているだけです。権利を持っているわけではない」(同)
その結果、ネットを巡って盛り上がる実写版の製作について、テレビ朝日やTBS、日本テレビが手を挙げる理由になっているのだ。
「フジテレビも一番に手を挙げているが、今回の実写化版に関しては他局と同列という扱い。最もいい条件(放映権料)を提示したところに権利が落ちるはずです」(放送作家)
鬼〝義理〟なし!
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