弱者切り捨ての悲惨…『GoToイート』に泣く大衆店の窮状

農林水産省が鳴り物入りで立ち上げた「GoToイートキャンペーン」に暗雲だ。新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた飲食業界を支援する事業で、ポイントが付与される飲食店のオンライン予約が11月14日~15日、大手サイトで相次いで終了した。事業開始から予約が延べ5千万人以上に膨らみ、国の予算が上限に達したためだという。

「コロナ禍で利用者が激減した飲食店や食材生産者を支援し、それによって経済活動の活性化を図るという〝一石三鳥〟がその狙いでした。キャンペーン利用者が登録店で食事をすれば、ランチで500円、ディナーで1000円からポイントが付与され、ポイントはそのまま利用可能。ポイント自体にもポイントが付き、とにかく消費者には魅力的なキャンペーンでした。店側にとっても顧客確保の絶好のチャンスとなるはずでしたが…」(エンタメ誌記者)

スタートしたばかりとはいえ、実際、肝心のキャンペーン参加店数が伸び悩んでいたという。その理由は何か?

予約サイトへの“手数料200円”が大きなネック

飲食店側は、まずキャンペーン参加方法の煩雑さを挙げている。飲食店がキャンペーンに参加するには、ネットのグルメサイトに登録しなければならない。利用者の申し込みやポイントの付与も、この予約サイト経由で行われる。

だが、これが「思った以上にややこしい」との声が多く、利用者は二の足を踏んでいたようだ。そして、キャンペーン登録店がネット側に支払う、1件あたり200円の送客手数料。これが大きなネックになっていた。関西の大衆店オーナーがこう嘆く。

「大手の外食チェーンなら200円なんか何とかなるでしょう。でも、私らのようなとこは客単価の平均が1人500円前後です。そんな中から200円も持っていかれたら商売になりません。そやから登録するのはやめとこう、となるんですわ」

そのような事情を背景に、現在の飲食業界では、高級店、大型店中心のキャンペーン登録店と、大衆店中心の未登録店の間で、かなりの売上格差が広がっている。

コロナ禍に悩む飲食店を応援するために始まったキャンペーンだが、目下のところ恩恵を受けているのは、ネットの予約サイトということになるかもしれない。

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