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“日大のドン”田中英壽前理事長逮捕で相撲界の一大派閥に激震…

両国国技館
両国国技館 (C)週刊実話Web

日本大学の田中英壽前理事長が脱税容疑で逮捕され、日本一のマンモス大学が上を下への大騒ぎ。

この〝背任爆弾〟の直撃を受けて、大相撲界もザワめいている。田中容疑者といえば日大相撲部を踏み台に、トップの座まで上り詰めたことで有名だ。

その日大相撲部はまた、大相撲界への関取供給源でもある。一時期に比べれば数は減ってきているが、現在も幕内に翔猿、遠藤、石浦、英乃海と4人おり、その下の十両には5人。日大OBの親方は、理事でもある境川親方(元小結・両国)をはじめ、何と大量12人もいる。まさに一大派閥と言っていい。

「その中のごく一部、例えば不仲が伝えられている遠藤らを除いて、ほとんどが田中前理事長の強い影響下にあり、八角理事長(元横綱・北勝海)ですら、田中容疑者には一目置いていた。相撲部屋では、日大関係の記事が載った週刊誌や新聞を奪い合って読んでいますよ」(担当記者)

中でも気を揉んでいるのが、入門から8年目でようやく十両昇進が決まった、苦労人の芝改め紫雷(29歳、木瀬部屋)だ。

夢と栄誉の“日大化粧まわし”が…

日大出身の力士は十両に上がると、母校の校章が刺繍された化粧まわしや、それを収納する明け荷など一式が贈られる。力士たちにとって、その化粧まわしの前で田中容疑者と一緒に写真に納まるのが、夢であり栄誉だった。

しかし、その肝いり役の田中容疑者が理事長を解任され、大学から姿を消してしまったため、憧れの化粧まわしを手に入れられなくなるかもしれないのだ。

「本当にここまで長かった。毎年、後輩が入って来ては上がっていって悔しかった。20代最後の年に上がれてよかった」

紫雷は昇進会見でそう喜びを語りながらも、複雑な表情を垣間見せていた。

これら日大OBの動揺がどう収まるのか、田中容疑者の逮捕は大相撲界にとっても他人事ではない。

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