荒れそうなイメージのあるレースだが、過去10年で、大波乱だったのは3連単304万馬券となった2012年のみ。
残る9回のうち、7回は4万円台以下で、万馬券未満も3回ある。フルスイングで臨むのは、少々危険かもしれない。ちなみに、レース当日がプラス体重だった馬は、過去10年で【0・5・2・41】と未勝利。単勝や連単系で狙う場合は、可能であればチェックしておいた方がよさそうだ。
★軸馬=ナミュール
ここまで新馬、赤松賞と土つかずで2連勝のナミュール。超スローペースとなったデビュー戦は好位から難なく抜け出し、スタートひと息だった2戦目は、後方から上がり33秒0の末脚を繰り出しての差し切り勝ち。異なるパターンの走りで結果を出しているところを見ると、どんな展開になっても対応できそう。前走でマークした1分33秒8は、今回の登録馬の中では持ち時計トップ。3連勝で頂点に立っても不思議ではない好素材だ。
★相手=ステルナティーア
新馬勝ち直後に臨んだサウジアラビアRCは、ゴール前でしぶとく食い下がり2着だったステルナティーア。勝ったのは牡馬のクラシック候補にも挙げられているコマンドラインだから、相手が悪かったとも言える。母のラルケットは、デビュー2連勝からこのレースに駒を進めており(10着)、全兄のステルヴィオは、同時期の朝日杯フューチュリティSで2着。仕上がりは早い血統でもある。今回はルメール騎手への乗り替わりとなるが、同騎手はこのレースに4回騎乗し【2・1・0・1】と好相性。懸念する必要はない。
唯一のマイル重賞勝ち馬サークルオブライフ
★相手=ウォーターナビレラ
新馬、サフラン賞、ファンタジーSと、先行して速い上がりでまとめるそつのないレースで無傷の3連勝中のウォーターナビレラ。今回の登録馬で、3勝以上はこの馬だけ。実績は一歩リードと言っていい。ただ、勝ち進むごとに着差は詰められており、さらにメンバー強化でどこまでやれるか。試金石の一戦だ。
★相手=サークルオブライフ
前走のアルテミスSは、インで脚をためて豪快な追い込みを決めたサークルオブライフ。アルテミスSの勝ち馬は【2・1・1・5】と半数近くが馬券絡みを果たしている。また、今回エントリーしている重賞勝ち馬4頭のうち、マイルのタイトルを獲得しているのはこの馬だけ。末脚が生きる展開になれば、チャンスは十分。
★相手=ベルクレスタ
前走のアルテミスSでは、サークルオブライフの決め手に屈してしまったベルクレスタだが、積極的な立ち回りで2着を死守した点は評価できる。デビューから3戦ともマイルを走り、前走は時計を大幅に短縮。重賞連対からここに臨んだノーザンファームの生産馬は、過去10年で【6・3・1・6】と好成績を残しており、該当するのはステルナティーアと本馬だけ。
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