広島カープの主砲、鈴木誠也のメジャーリーグとの契約交渉が中断。MLB機構と同選手会の新労使協定を巡る話し合いが決裂し、オーナー側が球団業務を停止させるロックアウト状態に入ったためだが、交渉再開となるまでにメジャー各球団は〝戦略〟を立て直す必要があるようだ。
鈴木の代理人、J・ウルフ氏が共同会見でこんなジョークを飛ばしたそうだ。
「カノジョを(交渉役として)欲しがる球団も現れるのではないか?」
元新体操日本代表でタレントの畠山愛理夫人のことだ。彼女は米球団とのオンライン交渉に同席している。「夫人同伴」の交渉は前例がないわけではないが、日本人選手では初めてではないだろうか。
「交渉が本格化するのは、ロックアウト後。1回目の交渉は挨拶程度で、各チームは球団PRのようなプレゼン映像を見せ、交渉内容を簡単に説明していました」(球界関係者)
夫人は早くも存在感を見せつけた。鈴木自身は「年俸、契約年数よりも家族」と球団選考の優先順位を伝えた。夫婦にまだ子どもがいないので、「家族」とは夫人のこと。彼女がいろいろと質問しているそうだ。
夫人に“怖い思い”をさせたくない…
「その質問が的確で、球団側もビックリしていたそうです」(同・関係者)
プレゼン映像には日本語のナレーションも入れられており、それに関連して質問したのだろう。不動産、物価、税金、日本人サークル、治安などで質問攻めにした。相手に不快感は与えていないが、各球団の本拠地周辺の異なる生活事情について下調べをしていたらしく、スーパーマーケット名を出すなど、かなり具体的に突っ込んでいたという。
「米移籍後、夫人も生活の拠点を移すようです。仕事量は制限すると思われますが、キャスター業などは続けると聞いています。仕事での日本への移動手段やそのサポート面も鈴木サイドは気にしているのでは」(大手広告代理店スタッフ)
鈴木は高校時代、東京都選抜チームメンバーとして、渡米している。その時点で才能に気付いたスカウトも少なくなかったそうだが、試合会場となったのは治安がいい街とは言えなかった。鈴木は夫人に怖い思いをさせたくないとし、質問の機会を与えたようだ。
渡米後も野球に専念したいはず。いずれにせよ、鈴木獲得の鍵は愛理夫人が握っているのは間違いない。
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