ゴジラの再襲撃か…。
巨人の坂本勇人内野手が2000本安打を達成したのは、11月8日だった。巨人の生え抜き選手では6人目。カウントダウン開始、達成のタイミングで各メディアからの取材申し込みも殺到した。その中で、坂本本人が意味深なコメントを発していた。
「松井さんにお話ししていただいたことが、自分の打撃の中で、すごく大きく占めている」
「松井さん」とは、ニューヨーク・ヤンキースでGM特別アドバイザーを務める松井秀喜氏のこと。そんなゴジラ松井の助言がなければ、今日の自分はなかったというのだ。
入団2年目、まだ19歳だった彼をレギュラーに抜てきしたのは、原辰徳監督。キャプテンの地位を譲り、チームをけん引していく立場と自覚を植え付けたのが、阿部慎之助二軍監督だ。「その2人を差し置いて」とは言わないが、意外な人物の名前が出てきたのは興味深い。
「原監督から阿部二軍監督へ、そんな指揮官の継承劇が既定路線のように伝えられています。しかし、一時期は松井氏の名前もよく出ていたのですが…」(ベテラン記者)
的確指導に定評!「松井監督が見たい」の声高まる!?
坂本に対し、後に大きな影響をもたらすコジラ松井の打撃指導が行われたのは、2016年春季キャンプでのことだ。坂本はこの前年、打率2割6分9厘、本塁打12、打点68と、3年続けて打撃成績が低迷していた。
「後ろ足に体重を残すフォームに改造したのです。その改造中にメンタル面での助言を与えたのが松井氏でした」(同・記者)
失敗すれば、これまで積み上げてきたものはもちろん、ショートの定位置さえも失いかねない。その不安を共有し、「変える勇気」で解消してくれたのがゴジラ松井というわけだ。
「松井氏は横浜DeNAの筒香嘉智(当時)の指導にも携わっています。坂本を含め、松井氏の指導が今日のすべてを作ったわけではありませんが、的確な指導には当時から定評がありました。『松井監督』が見たいとの声がまた強くなりそうです」(球界関係者)
臨時コーチとして来日するたびに、現役時代を知らない若手も、ゴジラ松井のもとには今も必ずあいさつに行く。松井氏も、今でも巨人戦の中継を見ているらしく、試合中に起きたことを挙げ、あいさつから談笑に発展させているという。
「松井さんのおかげ」発言が、〝原-阿部ライン〟に一石を投じる?
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