
11月22日に千秋楽を迎える大相撲11月場所(東京・両国国技館)。場所前の白鵬、鶴竜の両横綱に始まり、3日目には朝乃山、5日目には新大関の正代までリタイアしてしまった。元大関で関取最年長の36歳、琴奨菊まで場所中に引退を願い出る寂しい場所になった。
「朝乃山は初日の相撲で右肩の筋肉を痛め、正代は3日目の高安戦で土俵下に着地したとき、左足をひねったのが原因」(担当記者)
正代については、八角理事長(元横綱・北勝海)が次のようにかばっているが…。
「大関として何とか勝とうと一生懸命、残ってのケガ。仕方ないと言えば仕方ない。治すことが先決だ」
とはいえ、あまりにもあっさり休場を決めてはいないか――。
かつての親方たちは、よほどのケガでない限り、弟子の休場を認めなかった。元横綱・稀勢の里は、腸捻転で病院に入院しながら、場所には通って相撲を取ったことがある。師匠の先代鳴戸(元横綱・隆の里)が休場を許さなかったからだ。
弟子に強く言えない親方たち…
「場所やファンを何よりも大事にし、弟子には厳しく指導するのが親方のあるべき姿とされてきました。ところが近年は、体罰やいじめで死者を出して猛烈な批判を受け、昨今のパワハラを嫌う風潮もあり、親方が弟子に強く言えないのです」(前出の担当記者)
宮城野親方(元幕内・竹葉山)が、休場する白鵬について「来場所は進退をかけて頑張るしかない」と発言したところ、翌日には「軽率だった」と謝罪し、発言を撤回したのがいい例だ。
「おそらく白鵬サイドから文句を言われたのでしょう。鶴竜は陸奥部屋に移籍して日が浅いですし、朝乃山の師匠・高砂親方は今場所限りで定年。正代の師匠は病気休養中で、誰も強気に出られない」(前出の担当記者)
青森県の武道館には、「土俵の鬼」と呼ばれた元横綱・初代若乃花の言葉に心打たれた詩人の相田みつをさんの書が飾られている。
〈土俵のけがは土俵の砂でなおしてゆくんですよ。けがをするたびに休んでいては勝負師にはなれませんね〉
今の力士たちは「にんげんだもの」と言い訳するに違いない。
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