7月の東京都議選中に無免許運転で人身事故を起こしたにもかかわらず、その事実を隠して再選されていた木下富美子都議が、11月22日にようやく辞職を表明した。
同日、記者会見を開いた木下都議は次のように謝罪。
「議員であろうがなかろうが、あってはならないこと。多くの方から、到底許されない、規範意識が薄い、議員としての資質にかけるなどの厳しい意見をいただいている。当然のことだと思う。私の交通法規に対する遵法精神が弛緩していたことについては本当に申し訳なく、猛省をしている。同じ過ちを繰り返さないため、運転免許の再取得はしない、自ら運転はしない。事故当時に乗っていた車は処分した。お怪我をされた方に対しては本当に申し訳なく、改めてお見舞いを申し上げる」
被害者ポジションで逆ギレ
一方、「大切な両親、齢85になる父の安全が脅かされる事態となりました。これ以上家族を巻き込むことはできない。これも、辞職の決断に至る理由となりました」などと、家族に危険が迫っているかのような主張をし、都議会の対応にも不満をもらした。
「仕事がしたくて議員継続を望んでいるにもかかわらず、仕事をさせてもらえないという現実が、先日の委員会開会質疑で明らかになりました。もちろん、議員の仕事は議会出席だけではございません。しかし、議員として十分に仕事をさせてもらえないという理不尽な現実に悩みました」
同席した木下都議の弁護士も同調し、強い口調で批判した。
「木下に対しては召喚状が3回出され、11月9日に登庁し、委員会に出席しましたが、他の議員は退席し、委員会は開催されませんでした。木下を議会に呼んでおき、出席したら木下以外の議員が委員会をボイコットする。私も一都民ではございますが、その立場から見ると『仕事をさぼっているのはどちらも同じと思えてなりません』」
こうした発言に世論は猛反発。
《木下都議の思いっきり被害者ヅラに呆れるしかない。》
《木下都議がついに辞職を表明。でも理由が「父の安全が脅かされる事態」「議員として十分に仕事をさせてもらえない理不尽な現実」と無免許運転で人身事故に雲隠れと100%木下都議の責任なのに被害者ポジションで逆ギレとは最後の最後まで呆れますね…》
【《》内はすべて原文ママ・以下同】
木下都議が所属していた都民ファーストの会の尾島紘平都議も、こうツイートしている。
《木下都議の記者会見をすべて見ましたが「ひどい」の一言でした。謝罪の言葉はあれど反省の色はなし、それどころか被害者意識すら滲ませ、自らの実績もアピール、挙げ句、代理人弁護士からは散々迷惑をかけた都議会に対する批判、頭が痛くなりました。良かった点は唯一、辞職を表明したということだけ》
木下都議に政界入りを勧めた小池百合子都知事が説得したとされているが、そもそもの〝任命責任〟からは逃れられない。
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