今年7月期に放送されたTBS系日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(以下、MER)が、早ければ来年4月にも続編が放映されるという。同ドラマは東京オリンピックと重なり、一桁台に落ち込んだ週もあったが、平均視聴率13.7%。最終11話は19.5%という高視聴率をマーク。7月期ドラマではトップを記録した。
「昨今、医療ドラマが隆盛ですが、新しいタイプの医療ドラマといえます。通常の医療ドラマは事故に遭った患者が救急で搬送される、あるいはすでに患者として入院していて難度の高い手術をするというのが定番。でもMERは、その発想とは違う方向性です」(テレビ雑誌編集者)
MERは「待っているだけじゃ、助けられない命がある」を理念に、病院で患者を待つのではなく、事故現場に出向く医療チームだ。
「ERカーと呼ばれる手術室を完備した大型車で事故現場に向かい、人命を救う。通常のドラマは病院にいて患者を助けるのに対して、MERは外に出て積極的に助けるということになりますね」(同・編集者)
“落ち目”の『ドクターX』くみしやすし…
現在、医療ドラマといえば、何をおいてもテレビ朝日系の『ドクターX~外科医・大門未知子~』の名が挙がる。
「今7期の第4話では、シリーズ最低視聴率15.2%を記録するなど不振。今期で連続ドラマを打ち切り、来年以降は特番的な単発にするという話もあります。ドクターXの残念なところは、どんどん悪役が増え、医療というよりブラック病院の人事ドラマになっていること。周囲の人間が濃いし、主演の米倉涼子の活躍が印象に残らないのです」(同)
一方、MERは鈴木亮平が主人公の医師。他に賀来賢人、中条あやみ、菜々緒などが出演。人命救助に医療チームが一丸となる設定だ。
「ドラマのERカーは制作費1億円をかけたという8トン車。単なる1クールドラマのために、そこまではしないという見方です。今後、映画化は確実。ドクターXが不振なだけに、続編ドラマもぶつけると思われます。今や『ドクターX、くみしやすし』ではないですか」(ドラマ関係者)
MERの続編も見たいが、米倉の奮起も願う。
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