アウトロー

神戸山口組・井上組長“引退説”が再浮上! 分裂首謀者たちの胸中は…

(C)週刊実話Web

神戸山口組トップ・井上邦雄組長の進退に関する噂が、突如SNSによって業界内に拡散された。

「神戸側の各直系組織の勢力数とともに、《井上組長が引退するらしい》という内容が広まったんや。その文章には、本人が出したかのような条件も書かれとったが、にわかには信じがたいで」(ベテラン記者)

神戸山口組に対しては、道仁会・小林哲治会長(福岡)が寺岡修若頭(俠友会会長=兵庫淡路)と複数回会い、分裂に関する話し合いを行ってきたものとみられていたが、今回の〝引退説〟の流布には、それを示すような根拠も皆無だった。

「以前にも同じようなことがあって、結局、神戸側が『事実ではない』とする通達を出して騒動は収束したんや。せやから今回かて、単に動揺を誘う目的で流された情報とちゃうか」(同)

対立する六代目山口組内部からも、「ガセだろう」という声が聞こえ、業界内では端から否定的な見方がされたのである。

「神戸側から噂を一蹴する通達も出とらんのは、この情報に構う必要はない、いうことやろ。火のないところに煙は立たんと言うが、具体的な内容も抜きで、あまりに話が飛躍しすぎとる」(関西の組織関係者)

「井上組長の引退は、事実上の抗争終結を意味する。この話が持ち上がったのであれば、必ず動向が伴うはずだろ? けど、本人が誰かと接触したとか、寺岡若頭が誰かに組織の意向を伝えたとか、そういった噂も聞こえていない。業界のSNS情報に振り回されることはよくあるが、これはさすがに悪意を感じるな…」(関東の組織関係者)

引退説とは真逆の話も…

当の神戸山口組では、10月20日に兵庫県内で執行部会が開かれ、団結を強める動きが発表されたばかりだ。

「引退説が広まったんは、団結が強まるのを危惧したからかもしれん。まあ、情報戦とも言えんほどやけどな。それに神戸側が、さらなる体制強化に乗り出す、いう井上組長の引退説とは真逆の話もある。むしろ、業界内ではそっちのほうが注目されとるで」(前出・ベテラン記者)

現在、神戸山口組の執行部は入江禎副組長(二代目宅見組組長=大阪中央)、寺岡若頭、宮下和美舎弟頭補佐(二代目西脇組組長=兵庫神戸)、青木和重本部長(五龍会会長=北海道)、藤田恭道若頭補佐(二代目英組組長=大阪西淀川)、仲村石松若頭補佐、大瀧一門若頭補佐(徳誠会会長=茨城)の7人で、そのうち発足当初からのメンバーは3人にまで減少。体制異変だけでなく、組織から複数の死者が出た上、拠点も失うなど、分裂以降の約6年間で状況は様変わりしている。

「当初は、神戸山口組本部を淡路市内にある俠友会の組事務所に置いていたが、暴追センターによる使用禁止の仮処分が申請されると、神戸市内に新たな拠点を構えた。それも、今では特定抗争指定によって使用禁止になり、会合も不定期になった。神戸側の動きを警察当局ですら把握しづらくなったようで、一部では地下潜伏の可能性も囁かれたほどだ」(業界ジャーナリスト)

平成29年に神戸山口組から織田絆誠会長らが離脱して新組織を発足し、昨年には中核組織である五代目山健組が脱退。さらに、発足メンバーである池田孝志組長の池田組も離脱した。

定期的な会合を行わない中でも、かろうじて通達などは漏れ聞こえてくるが、神戸側の活動が不透明になったのは明らかだった。

切り札にもなり得る“地下潜伏”

「意図的だとすれば、地下潜伏は神戸山口組の切り札にもなり得る。取り締まりに躍起になる警察当局の目をかいくぐるだけではなく、敵対する六代目山口組からの攻撃もかわせるからだ。少数精鋭となった今だからこその、強みはあるだろう。六代目側にとっては分裂問題が長引く要因になりかねず、終結を急ぐ背景には、そうした懸念もあるのかもしれない」(同)

そもそも、神戸山口組の発足自体が六代目体制に疑問を呈するものであり、存続をもって批判を続けている状況といえる。

分裂の首謀者である5人のうち池田組・池田組長は脱退し、正木組・正木年男組長は引退した。井上組長と入江副組長、寺岡若頭が現在も立ち続けているのは、3人が当初の方針に基づき何らかの〝勝算〟を得ているからとも指摘される。

「六代目山口組かて動きを追っとるはずや。神戸側が守りを固めとるのも、それを分かっとるからやと思うで。会合を極秘で開催するのも、警察対策というよりは六代目側の攻撃を危惧しとるからやないか。弘道会のヒットマンが、週刊誌カメラマンを装った事件もあったからな。急きょ、開催場所を変更するなどしたこともあって、直系組長たちは警戒を続けとる。ずっと神経を張っていくのも難儀なことやが、それに耐え続けていく理由は、神戸山口組を存続させるという目標があるからやろ。無言の報復といえるのかもしれんな」(別の関西の組織関係者)

井上組長は「最後まで闘う」との覚悟を口にしたといわれ、その「最後」とは、たとえ一人になっても闘い続けるということのようだ。

また、それを支える入江副組長や寺岡若頭の存在も大きいという。

「井上組長と同様、入江副組長と寺岡若頭の2人も、組織存続に尽力していく構えなのだろう。その意を受けて、神戸山口組の執行部も固まっているようにみえる」(他団体関係者)

両山口組の方針は、いまだ錯綜したままだ。

あわせて読みたい