
NHK紅白歌合戦の“出場歌手選考”に異変…「大不作の年」ドタバタ舞台裏!
振り返れば、2021年の歌謡界は例年にない〝不作の年〟とされる。新型コロナウイルスの影響もあってか一世を風靡する大ヒット曲に恵まれず、紅白出場歌手うんぬん以前の問題で、放送時間が埋まるのかどうかでさえ懸念されているのだ。放送まで残り2カ月を切り、NHKはこの危機をどうやって乗り切るのか。
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「今年は本当にサプライズが一切ないんです。昨年、すべてを出し切ってしまった感がある」と嘆息するのは紅白制作幹部だ。
「昨年は活動休止を発表していた国民的アイドルグループ『嵐』の話題で紅白を引っ張ることができた。ファン以外の視聴者にとっては紅白がラスト、見納めという価値ある出演になったからです。さらに、人気沸騰中の大ヒットアニメ『鬼滅の刃』(フジテレビ系)とのコラボ企画は昨年、実施済み。さすがに同じ手は使えない。しかも、今年の紅白は2年ぶりの有観客開催になる予定。例年、使用していたNHKホールが耐震工事中で休館するため、東京国際フォーラムという慣れない会場での生放送となる。上層部が不安になるのも当然の状況なんです」(NHK事情通)
目玉となる演出が厳しい状況の中、さらに紅白スタッフを苛立たせているのが、〝敵失〟という絶好のタイミングを生かしきれそうにないからだ。
「今年は『紅白』の真裏で視聴率を取り続けてきた『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!絶対に笑ってはいけないシリーズ』(日本テレビ系)が放送を休止する。『~笑ってはいけないシリーズ』が休止になるなんて天恵ですよ。できれば、この視聴者を紅白に誘導したい。『~絶対に笑ってはいけないシリーズ』の視聴者をゲットできれば、1部、2部ともに世帯視聴率45%超えを達成できる可能性が出てくるんです。そのためにも魅力ある出場歌手のキャスティングがマスト案件だったわけです」(NHK紅白関係者)
視聴率45%超えを目指してNHKサイドが乱発すると見られているのが、特別枠による出場だ。本来、紅白出場歌手の選定は『今年の活躍』、『世論の支持』、『番組の企画・演出』という3要素が基準になる。ミリオンヒットの場合、すべての条件を満たすのだが、これらの基準に達しなくとも視聴者の関心を幅広く集めるために設定されたのが特別枠なわけだ。
「紅白の対戦に関係なく、独立したコーナーに登場する大物歌手や海外のアーティスト、その年ブームとなったアニメや映画のキャラクターなどが、まさにこれに該当します」(同)
注目される和田アキ子の“復活”
ミリオンヒットが不作の令和3年。特別枠での紅白内定と囁かれているのが昨年、『うっせぇわ』の大ヒットで脚光を浴びた女子高生シンガー(当時)のAdo。10月28日にリリースされたドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)の主題歌『阿修羅ちゃん』を、紅白で生披露してもらうプランが挙がっている。「彼女は顔出しNGのため、アニメCGでの出場が提案されている。ピアノを弾きながら後ろ姿で歌声を披露するが、一瞬だけその姿をモニターに映し出すという演出案が出ています。昨年、GReeeeNが朝ドラ主題歌を特別企画枠で歌った際、CGによるバーチャル出演を実現しているため、前例がないわけではないんです」(NHK幹部)
新曲『YONA YONA DANCE』がショートビデオプラットフォームのTikTokでバズり、紅白復帰に対しても強いこだわりを持っている和田アキ子の復活も注目されている。
「正直、視聴率的な貢献は難しいが、話題性は捨て難い。FM3層(50歳以上の男女)にTikTokを説明できますから…」(芸能プロ関係者)
一方、昨年に続いて今年も出演が当確視されているのがNHK朝の連続テレビ小説『エール』に出演した山崎育三郎だ。
「昨年は企画枠で『栄冠は君に輝く』を歌った。今年の夏の高校野球開会式でも実際に歌声を響かせた。大河ドラマ『青天を衝け』にも伊藤博文役で出演し、NHKへの貢献度は非常に高い。夏の甲子園の話題性から2年連続で『栄冠は~』を披露すれば、夏の感動がよみがえるでしょう。偶然にも、夏の甲子園でヒーローとなった『平成の怪物』松坂大輔と『ハンカチ王子』斎藤佑樹がともに現役を引退したのも何か運命を感じます」(NHK関係者)
いずれにせよ、出場歌手に小粒感が否めない今年の紅白。切羽詰まったNHKが頼みとするのが、東京五輪の振り返り企画だ。
「NHKの五輪テーマ曲『カイト』を櫻井翔と相葉雅紀、そしてサプライズで作詞作曲を担当した米津玄師の3人に歌ってもらう。実現性は高いですよ。また、民放共同企画ソング『SMILE~晴れ渡る空のように~』を歌った桑田佳祐も出演の可能性が高い。9月には4年ぶりとなる新作『ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼きfeat.梅干し』をリリースした。紅白への抱き合わせ出演はアリです。オリンピックの開会式で『君が代』を斉唱したMISIAらも当確だと言われている」(レコード会社プロデューサー)
ジャニーズ枠は「最低6組」
他にも、特別枠での出演が取り沙汰されているのが韓流ドラマ『愛の不時着』、『梨泰院クラス』、『イカゲーム』の人気に便乗するK-POPアーティストとのコラボ企画だ。「今や世界中の人々が知っているBTS(防弾少年団)やBLACKPINK、TWICEなどに韓国から中継で出演してもらう。反日への批判覚悟でオファーを打診している。視聴率を取るための苦肉の策です」(前出・NHK関係者)
もう1つ、NHKが考えているのが新たにイケメン枠を創設すること。
「俳優でありながらアーティストとして活躍している菅田将暉にはドラマ『日本沈没-希望のひと-』(TBS系)のテーマ曲でもある最新シングル『ラストシーン』、人気ブレーク中の北村匠海には『春は溶けて』、そして俳優ではないがYouTubeから火がついた藤井風。すでに彼の登録者数は100万人を超えていますからね。あのルックスは超魅力的です」(スポーツ紙芸能デスク)
年長者対策もある。NHKが情熱を注ぎこんで実施しようとしているのが昭和歌謡の復活企画だ。
最近、ネットなどで往時のヒット曲が数珠つなぎにリコメンド(推薦)されることで、平成生まれのティーン層からも支持を得ているのだ。
「歌が上手く昭和歌謡好きで知られる女優の上白石萌音や清原果耶、森七菜ら人気の若手女優にメドレーで披露してもらう案が出ている。また、文化庁芸術選奨大衆芸能部門で文部科学大臣賞を受賞した『エレファントカシマシ』の宮本浩次も昭和歌謡には熱心で、太田裕美の『木綿のハンカチーフ』、久保田早紀の『異邦人』など具体的な演出案が出ているそうです」(レコード会社ディレクター)
毎年、物議を醸すジャニーズ枠も忘れてはならない。今年11月1日をもって解散した『V6』を中心に、各グループがコラボ企画を披露するという。
「ジャニーズでは『King&Prince』、『SixTONES』、『Hey!Say!JUMP』らが出場する。今年もジャニーズ事務所との密約で最低6枠は確保される見込み」(芸能プロ関係者)
初出場組では、ヤバイTシャツ屋さん、BiSH、岡崎体育…らの名前が挙がっている。何はともあれ、地味な紅白になりそうだ。
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